ハンター試験編

□#05 全ての始まり
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一次試験の内容は、試験官に付いて行くこと。

簡単なように思われたが、試験官の歩く速度は徐々に上がってきている。


出だしが遅れたアイリとキルアは、スケボーに乗って集団を追いかけた。

「あっ!おいこら!
ズルしてんじゃねーぞっ」

後半の方の塊を一気に追い越していると、
いきなり大声で怒鳴られた。

声の主は長身でスーツ姿のレオリオである。

「えっ。何で?」
あっけらかんと答えるキルア。
アイリはキルアの肩にしがみつきながら、レオリオの側にジュリがいるのを確認した。

『さっきの四人組だ。』
キルアにそれを伝えようとしたが、レオリオの言葉でかき消される。

「これは持久力のテストなんだぞ!」

確かに、先ほどから試験官のペースは上がる一方。
まさしく一次試験は持久力が試されていると言えるだろう。


短気なキルアが喧嘩を始めないか心配していたアイリだったが、意外にも仲裁が入った。

「違うよ。
だってあの人は“着いて来て下さい”って言っただけだもん。」

そう言ったのは、レオリオのすぐ隣を走っていたゴンである。

「やい、ゴン!
お前どっちの味方なんだよ!!」

「えー。そんなこと言われても…」

レオリオとゴンの言い合いを黙って聞いていたジュリは、アイリの視線に気づき軽く会釈した。
アイリも応えるように頭を下げる。

「キルア、さっき話した同い年くらいの子。
この子たちだよ。」

そう囁くと、キルアはジュリの方に目をやる。
茶色いポニーテールを揺らしながら眉間に皺を寄せ、ゴンとレオリオの会話を心配そうに聞いていた。
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