ハンター試験編
□#07 道標
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一次試験真っ只中。
アイリたちは今、ヌメーレ湿原を走っている。
どこが出口だか分からないトンネルをやっと抜け出せたかと思いきや、次は霧が立ちこめた森の中。
どうやらこの湿原には、見たこともない魔獣がうじゃうじゃ潜んでいる様子。
薄気味悪くて、足元も覚束ない。
「クラピカー!レオリオー!アイリー!
キルアが前に来た方が安全だってさー!!」
霧のせいもあり、もう全く見えなくなってしまった前方から、ゴンが何の気なしにそう叫んだ。
「あほー!
行けるもんなら、とっくに行っとるわいっ」
汗だくでヘロヘロになりながら、そう答えるレオリオ。
アイリはそんなレオリオを見て苦笑いしている。
「私たちに構わず先に行けっ!」
クラピカは、限界をとっくに越しているレオリオが、ゴンたちに追いつくのは不可能と分かっていた。
「そっかー。レオリオをよろしくねー!!」
その言葉を最後に彼らの会話は途切れた。