ハンター試験編

□#08 合格
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「…お前、何のつもりだっ!」

レオリオが冷や汗を流しながら、対峙している相手に叫んだ。

「くっくっくっ。
試験官ごっこ◆」

そう言って、怪しい笑顔を見せるのは、44番ヒソカ。
トンパが要注意人物だと言っていた、例のピエロである。

ヒソカは既に興奮気味で、殺気がビンビンだ。

「あんたなんかに試されたくない!」

威勢良く言い返すアイリの足も、実をいうと立っているのが精一杯だった。



濃い霧に呑まれ、完全に先頭集団を見失ったアイリたちは、偶然にもヒソカが他の受験生たちと争っているところに遭遇した。

先ほどまで彼が相手にしていた集団は、彼の周りに死体となって転がっている。

「…レオリオ、アイリ。
よく聞け。
ひとまずここは逃げるぞ。」

二人に囁くようにそういったクラピカの言葉に、レオリオは不満の表情を見せた。

「…お前は今、ヤツと闘って勝てると思うか?
悔しいが私の目からは、彼の方が私たちよりも遥かに格上だ。

ここで無駄死するよりも、ハンターになることを優先するならば、今は逃げるのが賢明な判断だろう。」

冷静かつ的確な意見で、クラピカはレオリオを説得する。

アイリは彼の言葉を聞いて、二人の人物の顔が脳裏に浮かんだ。


ディーノ。
ラキ。

二人のためにも、あたしはハンターになりたい!
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