ハンター試験編
□#09 仲直りの握手
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「ぎっ、ぎりぎりセーフ!!」
アイリたちが二次試験会場に到着した瞬間、一次試験のタイムアップが言い渡された。
「ゴンの犬なみの嗅覚に救われたな。」
「本当だよね!ゴン、ありがとーっ」
「えへへ。
ところで、レオリオはどこだろ。
オーデコロンの匂いはするから、無事に着いてるはずだけど…」
霧の晴れた森の中は、無事に走り抜くことができた受験生で混み合っている。
「…あっ。」
三人同時に辺りを見回していると、ゴンが木に寄りかかっているヒソカと目があった。
ニコッ
ご機嫌な様子で微笑むヒソカ。
ゴンに向かって、左の大きな木の方を指差した。
「クラピカ、アイリ!
レオリオだ!!」
ゴンに先導され、大木に向かって走り出す。
「レオリオーっっ」
「…っ。
なんだ?ここ、どこだ?」
アイリに名前を呼ばれ目覚めたレオリオの頬は大きく腫れている。
しかし、本人はその怪我に全く身に覚えがないらしい。
「一体どーなってんだ!?
何も思い出せねぇよ。」
レオリオのその言葉を聞いて、クラピカが二人に耳打ちする。
「…覚えてないなら、言わない方が彼のためかもな。」
それに対して、アイリとゴンは「賛成」というように、大きく頷いた。