天空闘技場編

□#38 暖かな家庭
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ゴンがヒソカの顔面に念願の一発をぶち込んだ。

「やった!!!
ゴンっ、やったよぉ!!!」

観客席から試合の様子を見ていたアイリは、思わず立ち上がってそう叫ぶ。

隣にいるジュリとキルアも、ほっと胸をなで下ろした。


ハンター試験、四次試験のあの日から、ゴンはずっとこうしてヒソカに「借り」を返すことだけを考えてきた。

あの時の無念を晴らすまでは、絶対にライセンスカードは使わない。

そう決意してから約半年…。


今、ゴンはこのリンクの上で、やっと“44”と書かれたプレートをヒソカに受け取ってもらうことに成功したのだ。



「ゴン、お疲れ様。」

試合を終えて出てきた彼に、駆け寄るジュリたち。

ゴンは少しだけ苦い表情を見せたが、すぐにいつもの笑顔に戻った。

「やっぱり負けちゃったよ。」

「でも良い試合だったよ!?」

「……そうかなぁ。

俺としては、もっと闘ってたかったんだけど。」


ゴン対ヒソカ戦は客席を熱くさせる白熱のバトルになったが、やはりヒソカの強さはこんなものではない。

いくらゴンたちが念を身に付け、半年近くの修行を重ねたとはいえ…

その差は歴然。



気付けば試合はあっという間、ヒソカの圧勝で幕を閉じたのであった。



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