ハンター試験編
□#05 全ての始まり
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アイリの心臓はバクバクと高鳴る。
『かっ…かっこいいー』
しかし、我に返ると凄い形相でキルアを睨みつけた。
「ちょっと、キルアー!!
危ないじゃん!何すんのさっ」
「お前がぼけっとしてるからだろ!
俺のことムシりやがって。」
ついさっき、“何があっても友達だ”と言った本人が、自分を雑に扱ってきたことが許せなかったらしい。
キルアはアイリに謝ることなく、ゴンとジュリに話しかける。
「俺キルア。そっちは?」
「俺はゴン!」
「わたしはジュリよ。」
二人はニッコリ笑って答えた。
「歳、いくつ?」
「12歳!」
「わたしも。」
「ふーん。やっぱ同じか。」
ポケットに手を突っ込み、気だるそうに走りながら、視線をレオリオに移した。
「オッサンは?」
「なっ!?
オッサンじゃねー!!
こう見えてもオレだってお前らと同じ十代なんだぞ!」
先ほどのゴンとの言い合いで興奮していた頭が、更に熱くなる。
「「「えーっ!!!??」」」
「おい、ゴンとジュリまで!
お前らひでぇな。」
『…離れよう。』
レオリオの年齢に一同が驚愕する中、
クラピカは一人、彼から距離を置くため静かに速度を上げた。