ハンター試験編

□#06 心の距離
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「わたしね、世間知らずだし、政治も得意じゃないし…
王女としての自覚が足りないって、いつもお祖父様に叱られてたの。」

大人しくなったキルアの様子を気にかけつつ、ジュリは静かに語り始めた。

「お祖父様ももう高齢だし、わたしの両親はわたしが幼いころに亡くなったから、そろそろわたしが王女として国を治めないといけないんだけど…

なんせ小さな国だから。
盗賊なんかに襲われる心配もあるの。
そうなったら、女だからってわたしが何もできないままじゃ王女として申し訳が立たないでしょ?

だから強くなりたくて…
ハンター試験を受けることにしたの。」

ゴンはすでにこの話を聞いていたようで、静かに頷いている。
キルアは驚きのあまり口を開いたままだ。

『こいつ、俺と同じ年なのに…
もうこんなに色んなもん背負ってんだな。』

「キルア?」
反応を示さない彼を心配し、ジュリが問いかける。

「…んあ?」
「ぼーっとしてるけど、大丈夫?」
「…あぁ、わりぃ。
ちょっとな。」

「??そっか。
ところで、キルアはどうしてハンター試験を?」

ゴンも気になっていたようで、身を乗り出してこっちを見ている。

しかし、二人が興味を露わにすればするほど、キルアは言葉に詰まる。
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