ヨークシンシティ編

□#41 またひとつ
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「ところで、あんなに啖呵を切ってたけど、何かお金を稼ぐ良い案はあるの??」

チーム戦をスタートさせた翌日。

ジュリとキルアはファミレスでモーニングをとりながら、今後の作戦について話し合っていた。

運ばれてきた大きなパンケーキに、ジュリは蜂蜜をかける。
上に乗っているバターと混ざり、何とも美味しそうな匂いが彼女たちの嗅覚を刺激した。

「うわ、うまそー!
俺もそれにすりゃ良かった。」

ボリューム満点のパニーニを頬張りながら、キルアはジュリのパンケーキに釘付けになる。

甘党の彼に、この香りはたまらないらしい。

「……ちょっと、キルア。
真面目に話を聞いてよ。」

一刻も早く手持ちを増やし、ゴンの父親探しの手伝いをしたいジュリは、とりつく島もないこの状況が落ち着かない。

対するキルアは「まぁ、見てなって。」とでも言うように、一切焦りの色を見せないでいる。


「勝負の行方はとにかく、何としてもGIを手に入れないと……」

そう呟きながら、ジュリはパンケーキにナイフを入れる。
切り分けた半分を取り皿により分けると、それをキルアの前へ差し出した。

「おぉー!
サンキュー‼」

ジュリの優しさに感謝しながら、甘い香りのパンケーキを頬張るキルア。



まったく……

人がせっかく真剣に考えているのに、彼はなぜこんなにも能天気にみせているのか。



そう思いながらも、ついついパンケーキを分けてあげている自分がいて、ジュリは

結局キルアに一番甘いのはわたしなんだ。

と思い知らされる。
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