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□子供心ですから。
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『わたし、はやとさんがいい!』
「「…」」
「おまっ…!!」
「隼人、後で覚えとけ」
ポンッと肩を叩いた後、俺は休んでくると言って10代目は部屋を後にした。
「10代目!?」
『じゅーだいめ?』
「…」
すると千愛は、俺の服から手を離すとてこてこと走っていった。
「あ、おい!千愛!?」
『じゅーだいめ!』
むぎゅっと可愛らしい効果音と共に、廊下を歩いていた10代目の足に抱きつく。
「千愛?」
『わたし、じゅーだいめも好きだよ』
えへへっと照れながら笑う千愛はなんとも無邪気だった。
「…ありがとう、俺も千愛が好きだよ」
微笑みながら千愛の頭を撫でる10代目は幸せそうだ。
(俺は夕食でも作りに行くか…)
そうして、隼人はその場を後にした。
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