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□子供心ですから。
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…
後日談。
『何か、やっぱりバズーカが故障してたみたい』
「そうか」
『ランボに連れられて、ツナの家に行ったんだよ』
「…」
『10年前のツナ、可愛かったなぁ…』
「今は可愛くないのか」
『今のツナはかっこいいよ』
「…昔からかっこよかっただろ」
『まぁね…、何て言うか隼人に怯えてて面白かった』
「…そういえばお前」
『ん?』
「隼人の方がいいとか言っただろ?」
『え?なにそれ』
「10年前のお前が言ったんだよ」
『へぇ…、小さい私はわかってるね』
「どういう意味だよ」
『ツナよりも隼人の方が安心して暮らせそうだもん』
「…」
すると沈黙の後、ツナが口を開いた。
「…俺が、お前の彼氏じゃ不満か?俺はお前を世界一幸せにしてやるつもりなんだが?」
『…そんな必死にならなくても、冗談だよ』
ふふっ…と笑いながらツナの頭を撫でる。
「…まぁ、お前が何て言おうが俺の側から離すわけがないけどな」
『ぜひそうしてくださいな』
「…俺が一番千愛を愛してるんだからな」
『私もツナを一番愛してるよ』
可愛いくてかっこいい、そんな私の彼氏は独占欲が強いけど…
小さい頃の私が何を思っていても、私はツナが大好きだ。
『これからもよろしくね』
「あぁ…」
(…二度と他の奴がいいなんて言うなよ)
そう心の中で呟きながら、千愛を抱き寄せキスをした。
⇒あとがき