『シャル…、シャル…、』
シャ「…ん、ルリア…?」
『うん。これを飲んで?』
シャルに自分が持っている大鎌を差し出す。
私の持つそれに一瞬目を見開いたが、シャルは目をつむったまま、少しだけ口を開けてくれた。
シャルの口の中に大鎌から滴る血が垂れる。
シャ「…っ…」
口の中に広がる血の味に、シャルの表情が歪む。
『シャル、お願い!飲み込んで!』
シャ「…っ(ゴクン)」
シャルが飲み込んだことを確認し、手に持っていた大鎌が消す。
そして、
シャ「…ルリア?」
『シャル!傷はどう?』
シャ「もう大丈夫。痛みもないし…って、傷がない!?」
シャルの傷口は、跡形もなく消え去っていた。