Loveless Memory

□血の雨と蜘蛛の証
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シャ「あれ?俺、確かにナイフが刺さったと思ったんだけど…」

『私の念能力の一つなの。命を対価に、ほかの者のケガや病気を治すっていう…』

シャ「え?ルリアの?」

『うん』



そう言って、自分の後ろで倒れている首無しの男を見る。

シャルはそれを見て、納得したようだ。

しかし、すぐに顔を歪めた。



シャ「助けられたのに何なんだけどさ、」

『シャル?』

シャ「それってつまり…俺、あいつの血を飲んだってこと?」

『そう、なる…かな。ごめんね、シャル…』



いくらシャルを救うためでも、あんな奴の血を飲ませたんだと思ったら、急に申し訳なくなった。

だけどシャルは、



シャ「いいよ。…だから、そんな顔しないで?」



と言って、頭を撫でてくれた。



『…うん』

シャ「じゃあ、そろそろ帰ろうか?遅くなるとみんなが心配するから」

『うん。あっ!』



噂をすれば何とやら。

旅団のみんなが、私とシャルを探してやって来た。



『みんな来ちゃった…』

シャ「やっぱり遅かったか…」















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