IF〜もしもの世界〜

□淡花の願いをつかみとれ
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あのあと、紫苑と名乗る天狐は晴明と二人っきりで話しをさせて欲しいと願ってきた。

もちろん、ほとんどの神将が反対した。

それで仕方がなく、了承を得た勾陣と天空。

その他に白虎、青龍が立ち会うことでまとまった。



「勾陣と騰蛇を襲った怪僧は知ってますか?」

勾陣達の名を知っているのかと驚いたが、高於の神の朋なら不思議ではない。

首を振る晴明にそうですかと彼は少し肩を落とした。

「彼は、中宮を狙っています」

「その根拠は」

「土御門に怪僧の法力を一部含む、呪物がありました」

「……一部とおっしゃると、法力だけではないと?」

問う晴明に紫苑は苦笑を向けた。

「敬語はやめて下さい。貴方に敬語で話されるとなんか…くすぐったいです」

その言葉に目を細める老人に彼は微笑む。

「薄々気がついているでしょう?」




13/01/11 21:24
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