IF〜もしもの世界〜
□新たなる誓いを刻み込め
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『紅蓮』
青年がその名を呼ぶと、必ず一人の神将が姿を現す。
その神将は鬼の様ななりだが、その心は誰よりも優しいと彼の主は気づいている。
だからこそ、この名を与えたことも知っている。
『紅蓮、今度の依頼は出雲の神からだ』
−−出雲…
その言葉に、夢だと気づく。
『他の神将達もついて来るんだが、お前はどうする?』
その言葉に神将は答える。
『お前は、俺の主だ。お前の意思に従う』
『じゃあ、一緒に来てほしい。紅蓮』
目を開けると、目尻に溜まった冷たい涙が頬を伝った。