ドSの''天然少女攻略本''

□第3話
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―――――…

数日後。

松平のとっつぁんからの承諾をあっさり承け、凛は正式に真選組の隊士となった。
役割は副長補佐。
役割に関しては、沖田と土方は長い間討論したらしい。

「凛ー、着替えやしたかィ?」

今日は隊士皆の前で顔見せだ。
隊服も松平から貰っている。
凛はそれに着替えてるところだ。

『ねーそーくん、このスカーフどうやって巻くの?』

凛はとある部屋から出てきながら言った。

「貸しなせェ、俺がやってや…らァ……」

部屋から出てきた凛を見て、沖田は止まった。
上半身は確かに真選組の隊服だ。
だが、下は黒を主としたミニスカート。
そして黒のニーハイ。
ミニスカとニーソのコラボだ。
絶対領域なのだ。

「…………」
『そ、そーくん?』

ガンガンガンガン……っ!!

沖田は黙ったまま壁に頭をぶつけ始めた。

『そーくん!?どうしちゃったの!?』
「おーい、凛着替え終わったのか?つか何ガンガン言って……」

ガンガンという妙な音が聞こえ、不思議に思った土方はこちらを覗いた。
が、彼も沖田と同じく止まった。
そして頭をぶつけ始めた。

「…………」

ガンガンガンガンガンガン

『あれ!?トシくん!?』

凛はおろおろするばかり。 ふと、沖田を見ると額から血が。

『そーくん!血が出てるから…っ』

凛は慌てて沖田に近寄った。
なんとか頭をぶつける行為を止めさせる。

『あの…そーくん……』

沖田は血がだらだらと溢れでるのも気にせず、凛のスカーフを持って一言。

「凛、このスカーフ使って俺と楽しいことしやしょう。大丈夫、最初は慣れないかもしれねェが痛みはいつか快楽になr「らねぇよ!」」

いつの間にか復活した土方が、沖田に飛び蹴りを食らわす。

「いて…っ何しやがんでィ土方」
「おめぇが何しようとしてんだァ!?凛に向かってS行為働いてんじゃねぇよ!!」
「余りにも可愛すぎたんでつい」

土方も沖田も、凛をちらりと見た。

「……確かに可愛いな」

土方は凛に聞こえないようぼそりと言った。

『そーくん…トシくんも大丈夫?』

凛が心配そうに聞いてきた。

「大丈夫だ」
「大丈夫でさァ。凛、スカーフ結んでやらァ」

凛は沖田にスカーフを結んでもらった。

その後、顔見せをしたのだが隊士の半数以上が鼻からの出血多量で倒れた。

まぁ、なんとか凛の真選組デビューは果たせたのである。



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