主食。
□嫉妬する程恋をして。
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パチンコの帰り、糖分摂取の為と銀時は駄菓子屋に寄った。
飴やチョコを抱え、レジへ。
「あ、オバチャン。その煙草も1つ買うわ」
銀時は土方愛用の煙草を指差した。
最近会えない土方。
どうせなら自分から会ってやろう、そう思い銀時は煙草も購入した。
土方と関係を持ってからだいぶ経った。
居心地のいい、今の関係。
「(土方居っかなー?)」
ぺろぺろキャンディーをくわえながら銀時は屯所への道をのんびり歩いた。
ふと目線の先に土方。
「(ラッキー♪土方見っけ)」
銀時は土方との距離を縮めようと歩く。
あと2mのところで、銀時の足が止まる。
「(女…連れてんじゃん……)」
土方の隣には20代くらいの女。
栗色のサラサラストレートの髪がきらきら光り、風になびいている。
その横で微笑む土方。
「(……どいつもこいつもストレートかコノヤロー)」
心の中で呟く。
呟いたあと、悲しくなった。
いらいら、する。
銀時の足は自然と逆方向へ。
「(……っんで逃げてんだよっ)」
思いとは裏腹に銀時の足は万事屋へと向かって行った。
―――――…
「ただいまー…」
「銀ちゃんお帰りヨー!」
万事屋の扉を開くと神楽が出迎えた。
神楽は銀時の顔を覗き込み、
「銀ちゃん元気なさそうネ、パチンコ負けたアルカ?」
と言った。
内心どきりとした銀時だが、平静を装い、
「オメェは元気だなァ…」
と神楽の頭をがしがしと荒っぽく撫でた。
「?銀ちゃん何かあったネ?」
心配そうに神楽は銀時に言った。
「大人の事情だ大人の。銀さん疲れちゃったから寝るわ。おやすみぃ神楽ちゃん……」
銀時はふらふらと自室へ引きこもって行った。