超短編夢小説T

□赤ずきん
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【配役】
赤ずきんちゃん・・・恵梨華
狼・・・アンダーテイカー
おばあさん・・・グレル・サトクリフ
赤ずきんちゃんの母・・・ウィリアム・T・スピアーズ
猟師・・・シエル・ファントムハイヴ
猟師の執事・・・セバスチャン・ミカエリス













「恵梨華。これをグレル・サトクリフに届けてください」




「こ、これを・・・?」




恵梨華は少し戸惑っていた。




渡された物はチェンソーのようなデスサイズだった。




「これって・・・改造デスサイズだよね?いいの?」




「えぇ、グレル・サトクリフも懲りているみたいですからね」




「じゃぁ・・・行ってきます!」




ウィリアムはスキップで向かう恵梨華の後姿を見つめていた。




「・・・全く、協会は一体何を考えているんだ・・・」




そんな言葉は恵梨華には届かなかった。




恵梨華が森を歩いていると、男が出てきた。




「ヒッヒッヒ・・・お嬢さん?どこに行くんだ〜い?」




怪しく笑う男を少し警戒する恵梨華。




そんな恵梨華に男は優しく話しかけた。




「怖がらないでおくれ?小生はアンダーテイカー、この辺りは危ないからねェ?守ってあげようと思ってさ」




「あ・・・そうとは知らずにごめんなさい・・・私は恵梨華。コレをグレルに届けに・・」




「あぁ、あの赤い死神君の所へ行く途中か、それより恵梨華」




先程とは違って真剣な表情を浮かべるアンダーテイカー。




「ん?なぁに?」




「あんなのの所へ行くより小生ともっと楽しい所へ行かないかい?」




「えっ・・・でもウィリアムが知らない人についてっちゃいけないって・・・」




「そんなの気にする事はないさァ〜」




恵梨華の肩に手を回し、そっと抱き寄せた。




そんなアンダーテイカーの行動にポッと赤くなる恵梨華。




「ヒッヒ・・・照れちゃって可愛いねェ〜?」




ニヤニヤしながらそのまま恵梨華を連れ去ろうとするアンダーテイカー。




するとそこに・・・




「ちょっとォ〜!アタシの恵梨華をどこに連れて行く気ヨ!」




「え・・・グレル?病気で動けないはずじゃ・・・?」




グレルが病気だから恵梨華がこうしてグレルのデスサイズを届けにきていたのだ。




「恵梨華があんまり遅いから、来ちゃった☆」




「とにかく、この子は貰って行くよォ?」




スッと恵梨華をお姫様抱っこするアンダーテイカー。




恵梨華は耳まで真っ赤にして下を向いていた。




「ヒッヒッヒ・・可愛い小生の赤ずきんちゃん」




そのままアンダーテイカーは恵梨華を連れてどこかへ行ってしまった。




そんな様子を木の陰で見ていた二人、シエルとセバスチャン。




「・・・全く、僕が何のためにこんな格好をしたと思ってるんだ・・・あいつらめ」




「お嬢様に見てもらうため、ですか?坊ちゃん」




「っ・・・!///もういい、お前は少し黙ってろ!」




「・・・イエス・マイロード」



-END-

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