短編夢小説V
□真実は闇に隠して
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「ッ・・・・・・!」
恵梨華は葬儀屋の姿を見た途端、言葉を失っていた。
遊び半分で葬儀屋を女装させてみた所まではよかった。
しかし、あまりにも美しい女性に仕上がってしまったため、笑いにならなかった。
「ヒッヒッヒ・・・どうしたんだ〜い?」
いつもの不気味な笑みを浮かべる葬儀屋。
その独特の笑い方によって、目の前の人物は葬儀屋なんだと痛感させられる。
恵梨華はハッと我に戻ると、慌てて視線をそらした。
「び、美人すぎるよ・・・!」
少し頬が赤い恵梨華に、葬儀屋の機嫌はよくなった。
「ぐふふ・・・君がそんな反応をしてくれるとは思わなかったよ」
すると、恵梨華の頭の中に、何かが浮かんできた。
「そうだ、皆にお披露目してみない!?」
恵梨華の突然の提案に、少し驚いた葬儀屋だったが、すぐに不敵な笑みを浮かべた。
「ヒッヒ・・・面白そうだねェ〜?」
こうして恵梨華と葬儀屋は店を出た。