短編夢小説T

□伝説のコスプレイヤー
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【設定】
「奇跡の口付け」の続き。


















「恵梨華、その服だと目立つねェ?」





「あ・・・そうだね」





現代から来た恵梨華が着ていた服は、英国ではあまりにも目立ちすぎる。





「小生が新しい服を買ってあげるよ」





「私・・・アンダーテイカーと一緒の服がいい!」





目をキラキラさせながら期待の眼差しを向ける恵梨華。





「こ、この服かい?・・・恵梨華は変わってるねェ」





恵梨華は現代にいる時、よくアンダーテイカーのコスプレをしていたのだ。





むしろコスプレはアンダーテイカー以外した事がなかった。





それくらい恵梨華はアンダーテイカーに一途だった。





「(はぅあ〜、まさか本物のアンダーテイカーの服が着れるなんて〜♪)」





恵梨華の心臓はドキドキが止まらなかった。





「それじゃあ、この服を買いに行こうねェ」





「貴方の着ていたのがいいんです!!!!」





思わず声を荒げる恵梨華。





アンダーテイカーは恵梨華のあまりの勢いに飛び退いていた。





「でもこれじゃあ大きすぎないかい?」





「大丈夫だよ!」





こうして恵梨華は念願のアンダーテイカーの服をゲットした。





「それじゃぁ着替えてくるね〜♪」





アンダーテイカーの服を抱きしめ鼻歌を歌いながら奥の部屋へと向かった。





歌っていたのは勿論アンダーテイカーのキャラソンだった。





しばらくすると奥から恵梨華が帰ってきた。





「ヒヒッ・・・やっと小生特性の柩に入ってくれる気になったのか〜い?」





ニヤリと笑う恵梨華。





「ぶひゃはははははっ!」





アンダーテイカーはお腹を抱えて笑っていた。





「イーッヒッヒッヒ・・・やっぱり恵梨華は面白いねェ〜」





「ヒヒッ、これでも現代では有名なコスプレイヤーだったんだからねっ!」





「コス・・・プレイヤー・・?」





アンダーテイカーはその知らない単語に首を傾げた。





「っ・・・!い、いや、何でもないよ!」





慌てて誤魔化す恵梨華。





「(本人の前で本人のコスプレしてたー・・・なんて言えないよね)」





「それにしても・・・いい眺めだねェ〜?」





恵梨華の姿をまじまじと見るアンダーテイカー。





サイズが合わない服の為、裾を引きずり、手は見えず、首周りは肩や鎖骨が露出していた。





慌てて体を隠す恵梨華。





「ヒッヒッヒ・・・隠す必要はないだろ〜?」





ニタニタと楽しそうに笑うアンダーテイカー。





恥ずかしくて顔を覆った。





ふわりとアンダーテイカーの匂いがした。





「(この服・・・アンダーテイカーの匂いがする・・・)」





恵梨華は興奮して夢中でその匂いを嗅いでいた。





はたから見ればただの変態である。





「ヒッヒ・・・そんな服の匂いを嗅いでないで、小生の匂いを直接嗅げばいいだろ〜?」





ふわりと抱きしめるアンダーテイカー。





突然アンダーテイカーに抱きしめられ、恵梨華は動けなくなっていた。





気まずくなり、話をそらす恵梨華。





「ぁ、そ、そう言えばクッキーの材料もうなかったよね!?」





わたわたと慌てる恵梨華。





そんな恵梨華を愛おしい目で見つめるアンダーテイカー。





「小生はこのまま恵梨華を・・・」





妖艶な瞳で不敵に笑うアンダーテイカー。





「わーっ!行こ!行こうね!」





アンダーテイカーの言葉を遮るようにアンダーテイカーの手を取り外へと連れ出した。





「(ヒッヒッヒ・・・全く、恵梨華は照れ屋さんだねェ)」





街で買い物をする二人。





「小麦粉でしょー、卵でしょー、それから〜・・・」





恵梨華は買い物に夢中だった。





しかしアンダーテイカーはとても不機嫌だった。





そんなアンダーテイカーの様子に気がついた恵梨華。





「ア、アンダーテイカー?どうしたの?」
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