短編夢小説V

□君は小生の着せ替え人形
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「・・・・テイカー・・・・・・・アンダーテイカーってば!」





「い゛っ・・・・!」





突然頭を襲う激痛に、葬儀屋はおもわず頭を押さえて蹲った。





「んもう・・・いつまで寝てる気!?」





目の前には何事もなかったようにいつも通りの恋人が立っている。





「ゆ、夢・・・なのかい・・・?」





葬儀屋は混乱した様子だった。





そんな葬儀屋に呆れた様子の恵梨華。





パッとデスサイズを取り出すと、葬儀屋の頬にそっとあてがった。





そして冷たい笑顔でニッコリと微笑む。





「夢かどうか・・・確かめてみる?」





葬儀屋の頬に痛み、そして生暖かい血がツーッと流れた。





「痛ぅ・・・・」





葬儀屋は痛みに眉を寄せていた。





苦痛に顔を歪めている葬儀屋に、恵梨華は満足そうに微笑んだ。





そしてデスサイズを仕舞うと、頬を伝う葬儀屋の血を唇ですくいとった。





「ふふ・・・おはよう、アンダーテイカー」





「あ・・・ああ・・・・・・・」





漸く先程までの出来事が夢だと気付く葬儀屋。





「(・・・そうだね、愛しい恵梨華にあんなコト出来ないからね・・・)」





自分の中に秘められた恐ろしい欲望に苦笑いする葬儀屋。





「恵梨華・・・」





「ん・・・?」





ふいに色っぽい声で名前を呼ばれ、恵梨華は不思議そうな顔で葬儀屋を見つめた。





「小生は君を傷つけたりしない・・・・約束するよ」





いつになく真剣な表情だった。





その美しい瞳は真っ直ぐと恵梨華を見つめている。





「な、何よ・・・急に・・・///」





カァッと頬が赤く染まっていく。





恵梨華は照れくさそうにフイッと顔を背けた。





すると葬儀屋は恵梨華の耳に唇を寄せる。





「愛しているよ・・・何よりも・・・誰よりも・・・」



-END-
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