短編夢小説T

□現代に来てくれた葬儀屋さん
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「アンダー・・・テイカー・・・?」




その存在を信じられない様子の恵梨華。




そんな恵梨華の元に男が近づいてくる。




「あぁ・・・そうだよ。驚いたか〜い?」




ヒッヒッヒ・・と独特の笑いを浮かべているが、明らかに怒っていた。




「恵梨華・・・魂は一人一つ、大事におしよ」




ふわり、とその腕に抱きしめられる。




「え・・・あ・・・」




未だに状況が理解出来ない恵梨華。




そんな恵梨華に優しく語りかけた。




「信じられないかもしれないけどねェ・・小生はずっと君を見ていたんだよ?」




「で・・でも、アンダーテイカーは漫画の世界のお話で・・・」




「ヒッヒッヒ・・・小生の住んでる世界では・・・君が物語の人物なんだよ?」




「えっ・・・私が・・?」




「あぁそうさ・・・どこまでも悲しい悲しいお話・・・」




「・・・」




「小生はね・・・そんな彼女に恋をして・・・そして彼女を助けたいと思ったんだ・・」




恵梨華を抱きしめる手に力が込められた。




「ほ〜ら・・・夢じゃないだろ?」




ニヤリと微笑むアンダーテイカー。




そんな彼に思わず見惚れていた。




「もうこんなバカな真似はお止め?」




悲しそうに呟くアンダーテイカー。




「・・っと・・・い・・・・・・に・・・・る・・?」




恵梨華は震える声で、消えそうな声で言った。




「なんだい?もっと大きい声で言ってごらん?」




恵梨華の頬に手を這わせ、そっと自分の方を向かせた。




「アンダーテイカー・・・ずっと傍に・・・居てくれる・・?」




するとアンダーテイカーは口角を上げ、優しく微笑みながら、




「あぁ・・・もちろんさァ・・」




そして唇と唇を重ねた。




「小生はその為に来たんだから・・ねェ?」




スッと髪をかきあげ恵梨華をじっと見つめた。




「・・・///」




分かってはいたのだが、そのあまりに美しすぎる顔に目が離せなくなった。




「さあ・・・誓いの口付けを・・小生にしておくれ・・?」




吸い込まれるように恵梨華はそっと唇を近づけた。




チュ・・・




短いリップ音が鳴り響いた。




そのまま離れようとする恵梨華の後頭部を押さえ、何度も何度も角度を変えてキスをするアンダーテイカー。




どんどん深いものへと変わっていく。




唇を舌で舐めあげると、そのまま舌と舌を絡ませる。




歯茎を撫でるように舐められ、恵梨華はぞくぞくとしたその感覚に酔いしれていた。




息が上がり、甘い吐息が漏れる。




「・・・んっ・・・ぁ・・」




頬を赤らめ、潤んだ瞳でアンダーテイカーを見つめる恵梨華。




「ヒッヒ・・・そんな顔をして・・このままここで襲われたいのかい?」




妖艶な笑みを浮かべるアンダーテイカー。




漠然とした意識の中、キスの余韻でとろんとしている瞳でアンダーテイカーを見つめた。




「ヒッヒッヒ・・・小生の理性にも・・・限界があるんだよォ?」




アンダーテイカーはそのまま恵梨華を抱き上げ、川のほとりにそっとおろした。




「小生の家に連れてってあげたいんだけどねェ・・?”こっち”の世界には・・・」




「じゃあ私の家に・・・あ・・・でも・・・」




別れたばかりの彼と一緒に住んでいた家。




アンダーテイカーをその家に招くのに戸惑いを隠せない恵梨華。




そんな恵梨華の心情を理解したのか、恵梨華の唇に指をあて、




「ヒッヒッヒ・・・小生は恵梨華と一緒ならどこへでも・・・」




二人は手を繋いで恵梨華の家へと向かった。




その様子はまるで恋人同士、先程初めて出会ったとは思えない雰囲気だった。




「・・・・」




ドアを開けると、やはりそこは彼の匂いで溢れていた。




アンダーテイカーは悲しそうな恵梨華を見て、ギュッと抱きしめた。




「ほ〜ら、こうしていると小生の匂いしかしないだろォ?」




ふわりとアンダーテイカーの匂いに包まれ安心したのか恵梨華はそのまま眠りについた。




「これからは小生が君の傍にいてあげるからねェ?ヒッヒッヒ」




安心して眠る恵梨華に、アンダーテイカーはそっと口付けをした。



-END-
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