短編夢小説T

□伝説のコスプレイヤー
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恵梨華が戸惑っていると、突然アンダーテイカーに抱きしめられた。





「小生の恵梨華をジロジロ見てんじゃないよ!」





店の男をギロリと睨んだ。





「す、すみませんでした!」





慌てて謝る男性店員。





「(ひょ、ひょっとして妬いててくれたのかな・・・?)」





恵梨華は機嫌が悪い原因が分かって少しほっとした。





「さあ、帰るよ?恵梨華」





恵梨華の手を引くアンダーテイカー。





恵梨華は嬉しさと恥ずかしさで頬を赤く染めていた。





そして無事に店に到着した。





「はぁ・・・全く、あんまり小生を心配させないでおくれよ」





「え・・ぁ、ご、ごめんなさい・・・」





素直に謝る恵梨華。





「(あれ、でも私なんで謝ってるんだろう・・・?)」





そんな事を思いながら苦笑いするしかない恵梨華だった。





そんな恵梨華にふと思い出したかのようにアンダーテイカーが言った。





「そうだ・・・今年はテムズ河の氷上マーケットに出店するからねェ?まぁ、恵梨華なら知ってるねェ」





「おー!10話だねっ♪楽しみ!」





恵梨華は楽しそうに微笑んだ。





「私!一度でいいからアンダーテイカーをあれだけ笑わせたアバーラインの話を聞いてみたかったの!」





両手で口元を押さえ、ウッシッシと笑う恵梨華。





「ま、まあ、恵梨華が喜んでくれれば小生はそれでいいさ」





そういうと、そっと恵梨華の頭を撫でた。





「それじゃぁ、折角材料買って来たんだから、骨型クッキー作ろ!」





上機嫌の恵梨華はまた鼻歌を歌いながらキッチンへと向かった。





そんな恵梨華に戸惑いながらも、アンダーテイカーは恵梨華の後を追った。





「気になってたんだが・・・その鼻歌は何の歌なんだい?」





「えへへ♪気になる!?」





悪戯に笑う恵梨華。





「ああ・・・歌っておくれ?」





「楽しい楽しい 葬儀屋楽しい
 あなたの身体は〜小生のモノ
 お悩み無用 憂いも無用
 いつでもお気軽に ご相談あれ〜♪」





「ま、まさかそれは小生の歌かい?」





「正解っ!私、この歌大好き♪」





「(恵梨華の世界の小生は商売の幅が広いんだねェ・・・)」





アンダーテイカーは少し苦笑いしながら恵梨華を見つめた。





「私ね・・・こっちの世界に来れて本当によかったんだよ・・?」





「恵梨華・・・」





「アンダーテイカーのいないあっちの世界なんて・・・」





そこまで言うと恵梨華は悲しそうに俯いた。





恵梨華が俯いていると、突然視界が銀色に染まった。





「大丈夫・・・もう恵梨華には小生がついてるからねェ?」





アンダーテイカーが優しく微笑むと、恵梨華は落ち着きを取り戻した。





そして二人は楽しくクッキーを作った。













それから何日か過ぎ、念願のフロストフェアの日がやってきた。





「おー!すごい!すごい!アンダーテイカー!見て見て!!」





氷の上を楽しそうに走る恵梨華。





アンダーテイカーも思わず笑みが零れた。





ドンッ・・・





案の定、盛大に転んでしまった恵梨華。





アンダーテイカーは慌てて恵梨華の元にかけよった。





「危ないじゃないか・・・いいかい?氷の上では小生のこの手を離しちゃだめだよ?」





そういうとアンダーテイカーにギュッと手を握られた。





そんなアンダーテイカーの行動にキュンとしてしまう恵梨華。





「う、うん・・///」





照れたように視線をそらせ、握られた手をそっと握り返した。





しばらくすると、例の如くアバーラインがやってきた。





「アバーラインキターーーー!」





思わず叫ぶ恵梨華。





キラキラと目を輝かせ、期待に満ちた表情を浮かべた。





「えっと・・・君は?」
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