短編夢小説T

□入れ替わった二人
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「恵梨華・・・!?」





愛しい恋人の苦痛の声。





響きはいつもと違うが、それは紛れも無いアンダーテイカーの叫び声だった。





そんな声に恵梨華はハッと我に返った。





心臓に手をあて、荒い呼吸を整えるように大きく深呼吸した。





「私が好きなのはアンダーテイカーだよ。セバスチャンじゃない」





迷いのない恵梨華の瞳。





そんな恵梨華にセバスチャンは大きくため息をついた。





「はぁ・・・この姿ならお嬢様を落とせると思ったのですが・・・」





「ず、ずるいよセバスチャン・・・私がその姿に弱いのを知ってて・・・」





「ふふ・・・私は悪魔・・・ですからね?」





ニタリと笑うセバスチャン。





「・・・今は死神だけどね」





恵梨華はクスリと笑った。





「ヒッヒッヒ・・・やっぱり恵梨華は小生のモノだねェ〜?」





アンダーテイカーはおもむろに恵梨華の顎を持ち上げた。





しかし姿はセバスチャン。





恵梨華は戸惑いを隠せなかった。





「やっぱ・・・早く元に戻って・・・」





恵梨華は頬を赤く染めながら、”セバスチャン”の手を軽く払った。





そんな恵梨華の姿に呆然とするアンダーテイカー。





耐え切れなくなったアンダーテイカーは、おもむろに”アンダーテイカー”の胸倉を掴んだ。





「早く小生の体を返しておくれ!」





アンダーテイカーの願いも虚しく、それから二人は暫く入れ替わったままでした。



-END-
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