鬼灯の冷徹
□お隣さんは有名人
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僕は白澤。
突然だけど、アイドルの赤加々知ちゃんが大大大好き!
もう大ファン!
今日は赤加々知ちゃんのレギュラー雑誌の新刊発売日。
なんと赤加々知ちゃんの特集も組まれてるらしい。
「ちくしょー…」
どこに行っても売っていない。いや、売り切れていた。
赤加々知ちゃんは超人気、超有名なアイドル。
男女共に人気が高く、クールビューティー。
ちなみに赤加々知ちゃんの容姿は、セミロングの黒髪・切れ長な瞳・スッと通った鼻筋・淡雪のような肌・ぷるぷるの唇・高身長・胸は大きく、ナイスバディ。
あー…彼女にしたい!
「あのっ…」
「え?」
彼女のことを考えてたら、このマンションの住民らしき美女に声を掛けられた。
「そこ、通して頂けますか?その部屋なんです、私」
「あ、あぁ!ごめんっ!」
美女は隣の部屋へと入っていった。
どことなく赤加々知ちゃんのようにも見えたが、そんなはずはあるわけないと思った。
しばらく外で唸っていると、先刻の美女が出てきた。
「あなた、何をされてるんです?」
「あー…欲しい雑誌が中々売ってなくて…」
「売られてなかったのですか?」
「売り切れ。今日発売の“八熱八寒”って雑誌なんだけど…」
「それならありますが…いりますか…?」
「いいの!?」
「えぇ。貰い物なので、興味ありませんし」
部屋から取ってきて、僕に手渡ししてくれた。
代金はいらないと言う。しかし、タダほど高いものはないので、今度お茶でもと誘ってみたら、スケジュールを確認した後、了承してくれた。
「あなたはどなたのファンなのですか?」
「赤加々知ちゃん!すっごい可愛い!!」
「照れますね…面と向かって言われると…」
彼女は頬を染めた。
僕は初めて神に感謝するかもしれない。
「赤加々知、って私なんです」
神様ありがとう!