鬼灯の冷徹

□痴漢は犯罪です
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ざわざわ

今、鬼灯は休日の混み合う電車に乗っている。

そのとき、
スルリ、と尻に違和感を覚えた。痴漢かとも思ったが、自分は男であるからそんなことはない。そう思って、放っておいていた。

しかし、それは…その手は偶々当たってしまったのではなく、故意に当てられているらしい。

スリスリ…

徐々にその行為はエスカレートしていった。

「(うっ…この手、気持ち悪い…)」

ガタンッ!!

派手な音を立てて、電車は緊急停止をした。
事故では無いらしいが、暫くは点検の時間がある。

「君、男だよね?ふふ、可愛いねぇ…」

と気持ち悪い笑みを溢し、手を前の方へと伸ばした。

「っ…んぅ…」
「声も可愛いんだね…ふっ…」
「ひゃっ…!」

鬼灯がはっとしたときにはすでに遅く。
ズボンの中にまで手を入れていた。

男は鼻息を荒くし、硬くなったモノを鬼灯に押しつけていた。

まだ電車は止まっている。

「(いやだ…誰か…助けてっ…)」

暫くまさぐられていたが、数十分ほど経ち、電車は動き出した。

「…っっ!」
「今の出発の反動で挿れちゃった…!」
「抜きなさい…ゲスがっ…!」

易々、男も獲物を逃す訳もなく、律動を始めた。周りは気付いていないか、見て見ぬフリをしている。

あと一駅で…
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