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□病院と運命
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私は初めに何してたっけ…
たいちと海で遊んでた
それで?
突然波に襲われた
その後?
船に乗ってW7にいた
どうして?
分からない、…でアクアラグナに襲われた
その後は?
波に呑まれて…あれっ…私は…どうしたっけ?
「…っ。」
目を覚ました。
外ではなく…病院…?
アルコールや薬品の臭いがして、何となくそう思った。
それに
「私、檻の中じゃん…。」
黒くちょっとだけ狭い檻に入っていた。
もしかしたら、動物病院なのかも…。
一応心は人間でーす。
「起きたかの?」
「?!?!?!Σ」
ずざざざざっ!!
驚いて檻の後ろに瞬時に下がった。
檻の前には、優しそうな白衣のおじさんが立っていた。
薬品の臭いがする。
この人が獣医かな。
「その様子なら元気じゃな。よかったのぉ。」
「はっ…はい。」
「ん…?今、人の声がしたかな?」
あ゛、やばい。
猫だったこと忘れてた。
「にゃあ…。」
猫の真似とか恥ずかしすぎるっ!!
「空耳かの?まぁいいわい。」
せ…セーフ。
私は一先ず、安堵した。
猫なのに心は人間…。
ばれちゃ…ダメだよね。
これからは気をつけよう…。
そういえばのぉ。…と、おじいさんが口を開く。
「5時…あと三十分後じゃな。
お主を連れてきた者がここにくる。
お主のことは、その時決めるとしようかのう。」
連れてきた者…、誰だろう?
私を助けてくれたのは誰なんだろう?
興味がわいた反面…
その人に拒絶されたら?
私はどうなるの…?
自分への未来がどうなるのか怖かった。