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□シャワー嫌い
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猫だから、我慢しなくちゃいけないことは色々あると思う。
例えば、人間の食べ物を食べちゃいけないだとか。
人間の食べ物は、脂肪や糖分たっぷりで、肥満の原因となってしまう。
だから、頑張って…キャットフードを食べなきゃいけない。
パウリーは
「そんな無理しなくてもいいんじゃねェ;?」
って、言ってくれたんだけど…
もし、この家に誰かが遊びにきたとき、キャットフード食べれないのはかなりヤバいからね。
というわけで、食べてみたんだ。
「あれ…、なんか美味しい。」
「嘘だろ…;?」
「いや、本当に美味しいんです。」
猫になったからか、味覚変わったからか、元々か…。
キャットフード…おいしかった。
まぁ、それは何とかクリアしたんだよ。
問題は…。
「パウリーさん、猫ってお風呂入りますよね。」
お風呂だ。
「…病院のじいさんから聞いたんだが、猫は半年から一年の間、一回でいいそうだぞ。」
「エエエエエエッ!!」
いきなり大きな声を出してしまった。
硬直したパウリーに対し私は焦る。
やだ!私、猫だけど猫じゃないから!
人間ですから!
そんな、お風呂に入らなくていいなんていいわけないでしょ。
硬直から復活したパウリーが続ける。
「なんか、毛に付いてるビタミンがどーたらとか、猫の舌はざらざらしてっから毛繕いで綺麗だとか…。」
「嫌ですー!お風呂入らないなんてあり得ないっ!」
でもよぉ…、じいさんから言われたんだぜ?
そういう困惑パウリー。
…。
猫になるのはこんなに辛いことなのか…。
猫の神様出てこい!(←さっき感謝してたのに)
少しずつ、いじけモードに入ろうとした時、猫の本を読んでいたパウリーは、おっ…!と、声を上げた。
なになに…?
目立つ汚れの場合はお風呂にいれてあげてもよいでしょう。
「…別に目立たなくても入りたいかなー。」
「猫は基本的に、風呂に入んのは駄目なんだろ?」
お風呂…愛しのお風呂…。
しょぼーん(´・ω・`)
「仕方ねェって。
ついでに言うと、猫は水が嫌いだそうだぞ。」
…は?
水嫌いだって?
さっそく風呂場に行ってみようじゃないか。
このあと、私は自分でも信じられない体験をする。
全ては…あの波のせいだ。