ワンパンマン夢小説

□悪魔1〜35話
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鬼サイボーグのノート







少し前、まだ先生の家に居候してなかった頃

先生が人助けをしたリリスさんを膝に座らせて褒めていたことがあった

あれも先生の強さの秘密なんだろうか?

『リリスさん、俺の膝に座ってくれませんか?』

『なんで???』

くりくりした目を丸くして

すぐに部屋をキョロキョロ見渡す

『なに?ドッキリしかけろって言われたの?』

隠しカメラがあると思ったんだろうか

『いえ、先生の強さを調べるためです。』

『ふ、ふーん?』

あきらかに引かれてる

人のパンツに手を突っ込むような変態同居魔にそんな視線を向けられるのは屈辱だが、我慢だ

『じゃあ、座るけど、変なことしないでね』

珍しく警戒心を露わにして

恐る恐る俺の膝に大人しく腰掛けた

しっぽは先生の時と違って揺れていない

喜ぶような何かをすればいいんだろうか?

『あの、降りていい?』

『もうちょっと待ってください。』

リリスさん用のノートに触り心地など書いていく

体重、身長もわかった

『あの、えっとそれ何に使うの?』

『戦闘のシミュレーションです。』

『身長と体重も?』

『えぇ、手の長さなんかも計ってますよ。』

『きも、いや凄いね』

キモいと言われても気にしない

いつか手合わせした時に後悔させるだけだ

『できればしっぽの長さも図りたいんですが?』

伸縮可能なこれは

俺でもはかりそこねている

『ひゃぁ』

付け根を握ると丸めていた背中がピンと反る

『握らないでよ』

逃げようともがく腰に腕を回して

『何やってんだ。』

尻尾から手を離した

『先生、おかえりなさい』

『サイタマ、たすけてぇ』

手をバタバタ動かしてヒーローに助けを求める怪人

変な光景だ

『ジェノス、離してやれよ』

内心舌打ちしながらリリスさんを解放する

『サイタマ、ありがとう』

『おう。ジェノス』

『はい?』

『手合わせしてやるよ』

笑顔の中に怒気を感じながらも、

先生からいってくれるのははじめてなので嬉々として部屋を出た
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