ワンパンマン男主夢

□ヒーラーと番犬
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拍手にのせてる短編の続き







ヒーラーと番犬













チンカイゾクとかいういやらしい名前の種族のせいで

徹夜での治療(と書いてパンチと読む)を何十人にも施して家に帰ると

部屋の前にお座りしている白い犬がいた

フワフワの毛並みに真っ黒な瞳

丘に家を建てて犬を飼うなら白い犬を飼いたいけど

「おかえり」

こいつだけは絶対嫌だ

まあ犬じゃないしね

犬のコスプレをしてる成人男性だしね!

本人自体は死んだ魚のような目をしてる

のにも関わらず人気ランキング上位にいるのだから不思議

みんなこいつの顔見えてないんじゃないかな

「ただいま。どーしてキミがいるのかな?」

「ご飯もらいにきた」

「ん?1時間くらいはやくない?」

「はやくない。」

首をぷるぷる振るのも可愛い

成人男性のくせに

犬のきぐるみの効果ってすごい

「え、だって時計じゃ11時だけど」

「時計が壊れてるんじゃない、とりあえず中に入ろう。」

犬座りのまま扉をあけてくれたので先に中に入る

「ありがと、じゃなくってなんで鍵あいてるの?」

「開けたから」

「なに当然だろ!みたいな顔してんの!?ボクん家だからね、なんで鍵あけれたの!!!!?」

「玄関の隣の植木鉢からみつけた。」

無くした時ようの合鍵

植木鉢の下とかに隠したわけじゃないんだよね

土の中にしっかり埋めてたんだよね

「なんで?」

「犬だから」

「うん?」

「匂いでみつけた。」

「こわい!!なにその能力!!なんで土の中に隠した(たぶん1年くらい前)のをみつけれるの!犬でもできないよそんなこと」

「え、人間だよ?」

ああ、そうだった人間だった「じゃねえよ!人間だってできないよ!」

「ヒーローの能力ってことでいいじゃん、あとご近所迷惑だから静かにすれば」

「野郎・・・」

救急車通ったら遠吠えする駄犬のくせに

「ごはんごはん」

尻尾ふる着ぐるみは可愛いんだけどな

「・・・あれ?着ぐるみなのになんで尻尾ゆれてんの?」

「・・・。」

無視された

「しpp「客に茶も出さないの?この部屋の主は」ぐぬぬ」

唇かみしめたの久々だわー

こいつ着ぐるみきてなかったら追い出してるところだわー

とりあえず台所に行って茶を作る

いつもより苦めにな

なんだこれ超不味い!

まあいい

もがき苦しめ犬め!!!

「どうぞ(呪)詛茶ですが」

「なんか濃くない?」

「気のせい気のせい」

その間に野菜ジュースとご飯作ろう

昼だしナポリタンでいいかな

たしかスーパーで買った生めんがあったし

「ねえ、お茶おかわり」

「はいはい・・・え?」

「苦くて美味しいね。おかわりちょうだい」

いつの間にか背後にきていた白い犬

お座りして待ってる

「そ、そう。おかわり注ぐからまってて」

「はやくね」

茶を催促する客とかイラっとするよね

着ぐるみ来てなかったら追い出すのになー(二回目)

茶もまた苦めにつくって野菜ジュースもミキサーで簡単につくったのを出す

ちなみに犬用の皿にである

初めて野菜ジュースを水筒のコップで出したときは飲んでくれたんだけど

うちに来てからはこの皿に入れないと飲んでくれない

意味が分からないよね!

一度そのことを言ったら

「犬がコップから飲むって変でしょ」

「犬じゃないでしょ!?」

「番犬マンでしょ!!!!」

はじめてガチギレされたときはびっくりした

まあそんなこともあってこの犬用の皿にご飯もつぐわけだ

赤がご飯、青が汁物、みどりはおかず、黄色はデザート

ご丁寧に番犬マンと書いてある

こいつ自分で書いたんだろうか

ちょっと切なくなった

「はい、ごはんもできたよ」

まだ赤い皿を持っていくと番犬マンの尻尾がパタパタ揺れてるのが見えた

市販のナポリタンでここまで喜んでもらえるとちょっとキュンとくる

やっぱり犬の着ぐるみってずるいね

「いただきます〜」

「ます」

にしてもきついなー

徹夜で人を殴り続ける(治療です)なんてはじめてだったからな

ご飯食べたらシャワーあびてさっさと寝よう

「眠そうだね」

「ん、徹夜してきたからね」

「仕事?」

「カイチンゾクとかいう怪人たちがあばれてさ

その時のけが人はヒーローたちくらいだったんだけど

ほかの病院とか回るようにいわれてさ」

しゃべってる間に欠伸がもれる

今日はゆっくり寝よう

「おつかれさま」

いつの間に食べ終わったのか

椅子から降りてボクの膝に顎をのせる

いぬっぽい仕草でねぎらってくれてるんだろう

「ありがと」

白い毛皮をもふもふ撫でて・・・―・―・・―――――――・・・・・・・








寝落ちした

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