ハンター夢出会い〜試験前編

□異世界旅行四日目
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四日目(夜の部)























「よし完成〜」

男ども2人の我儘を叶えたから

時間がかかっちゃったわ

おやつの時間くらいから始めたのに

そろそろ6時くらいかしらね

魔術も連発してたし

お腹が空いちゃったわ

「サリー、肉焼けたよ。」

風呂上りらしい浴衣姿のイルミが牛串を持ってくる

「肉!?」

「温泉とトイレのお礼にバーベキュー、どう?」

「ありがとうイルミ!それよりも支h「ダメ絶対。」うぅ」

あの肉絶対高いわよね

量からしても

依頼料より高いわよね

なんでそんなにかたくなに振込みをチャラにするのを嫌がるのかしら

よっぽどお家が厳しいのかしら・・・

「じゃあ遠慮なくいただくわね!」

「どうぞ」

明日は振込みにいかないとね

とりあえず今は目の前のお肉に集中よ

「いただきまーす」

あら岩塩使ってるのね

普通の塩コショウよりも美味しいわ

「やっぱり森だと暗いね、平気だけど★」

ヒソカさんが頼んでいた木の棚をトイレに設置して戻ってくる

そういえば灯りを配置するの忘れてたわね

まだ1月だし森の中だから6時にもなれば暗いっていうか

暗すぎるわ真っ暗よ

ライティング使うの面倒だから

「松明?ワイルドだね。」

「家の周りを照らすぐらいならこれでいいでしょ。

家の中はちゃんとランプつけておくから。」

玉ねぎを頬張りながら外側に松明を設置していく

遠くでフクロウの鳴き声が聞こえた

異世界なわりには動物にも人間にもそんなに違うところがなくてよかったわ

これが魔族の世界だったりしてみなさいよ

私1日目で死んでたと思うのよね

4日目だけど仲間的な人もできたし

友達はできたしご飯は美味しいもの食べれてるし

あら、私運使い果たしちゃったかもしれないわ

この先どうなるかちょっと不安だけど

今はとりあえず最低限の光源を確保するっていう目標を達成しましょ

よし、4本あれば十分よね

2人は目がよさそうだし私は困った時にライティング使えばいいし

「サリー次の肉焼けたよ★」

「ピーマンも」

焼くのがそんなに楽しいの?

2人してどんどん焼いていってるんだけど

まあ美味しいから全部食べるけどね!

「あ、ボクもそろそろお風呂に行ってくるね◇」

「えぇ、いってらっしゃい」

ヒソカさんは温泉へ

これで焼くスピードが落ちるだろうから

落ち着いて食べれるわね

「そういえば、試験なんだけど」

職人の目つきね

お肉から少しも目を逸らさないっていうか瞬きしてないけど大丈夫?

「うん?」

あ、トウモロコシも美味しいわね

バーベキューって最高ね!

「試験の時はさ、俺1人でいたいから絡んだりしないでね。

あ、これもう食べていいよ。」

積み上げられた肉の上に肉を

お肉のピラミッドみたいだわ

「ありがと、わかったわ。」

試験になればみんなライバルみたいなものだものね

「ヒソカの側にもあんまりいないほうがいいよ。危ないから。」

「危ないの?」

まあ格好からして普通じゃないもの

「巻き込まれないように気を付けなよ。」

高い位置から塩を振った鶏肉を幸せそうに(別にほほ笑んでもいないけどそう感じた)頬張る

熱くないのかしら、あと私にも鶏肉くれないかしら

「試験なんて久しぶりすぎるからちょっと緊張するわ。」

「緊張って言葉知ってるの?」

「知ってるわよ!失礼ね!!」

イルミの中で私ってどういう人間なのかしら

「それなりに緊張したりするのよ」

「ふ〜ん。」

ものすごく疑いの視線を向けられたわ

もういい、この話はおしまいにしましょう

「そういえば、イルミとヒソカさんはよく一緒に旅をするの?」

「いや、仕事頼まれて現地集合ってのはよくあるけど。

こうやって長く行動するのは初めてだよ。」

「へ〜2人旅って大変じゃない?」

「なにが?」

え・・・いや、なにがって返されるなんて思ってなかったんだけど

1人はそれなりに難しくはあるけど

誰かに気を遣うことはないし

食事の奪い合いとかはないもの

家族で旅すると取り合いになってたしね・・・

私も父さんも母さんにだけは勝てなかったわ

「どっちが火の番するとか」

「あァ、野宿なんてしないよ。アイツと2人でとか危険だから。」

「そうね、ヒソカさんは戦えないものね。」

この間トランプで戦おうとしてたし

なんであんなにピエロとしてのスタイルにこだわるのか意味がわからないわ

「いや、そうじゃなくてさ。ほらさっきもでかいベッド見た時に一緒に寝れそうみたいな発言したろ。」

「あァ、あれね。」

あれは引いたわ

部屋を一緒にっていうのはわかるけど

ベッドはさすがにね〜

「アイツ気に入ったヤツならナンでも平気みたいだから、気を付けな。」

「そういえばクリスもヒソカさんに気を付けてって言ってたわ。」

「そう」

そういう意味だったのね

んーでもごはん奢ってくれたり普通に優しい人なのに

「ふぅ、さっぱりした★」

イルミと同じ浴衣を着て脱衣所から出てきたヒソカさん

そうしてれば色男

なんであの格好を・・・

よくわからないわ

「あら、そういえばその浴衣どうしたの?」

「気に入ったからクリスからもらってきた。」

「ボクも★」

「へ〜私ももらえばよかったわ。」

あれって腕をとおして帯を巻くだけだから楽なのよね

ガウンのもこもこもいいのだけど

浴衣のサラッとした布も好きだし

「作ればいいじゃん。」

「そうね。」

でも服って作るの難しいのよね

明日図書館で裁縫の本でも読んでみましょう

「ふ〜ごちそうさま。」

「今日はたくさん食べたねぇ★」

「今日 も だろ。」

「そうだった◇」

あはは、と笑いあう二人に若干イラッときたけれども

「お風呂入ってくるわね。」

「うん。」

「いってらっしゃい◆」











タオルを体に巻き付けて

小さいタオルで髪をあげる

そういえば2人ともつやつやしてたわね

私が作った温泉は美肌効果があるのかしら?

ワクワクしながら温泉に触る

「あっつ!!!」

ちょ!火傷しちゃったじゃない!

なにこれ!!

2人ともこんなのに入ったの?

バカなんじゃないの

「レイガ!!」

大き目の氷を作り出して温泉に放り込む

「お客様、温泉で魔術はご遠慮ください★」

「そのくらい熱がってたら試験受からないよ。」

外から聞こえた声は無視して

丁度いい感じになったところで温泉に浸かる

あら、すごいすべすべになるわね

このお湯・・・ん!?

え、なんか腕毛が無くなったんだけど!?

は!!足の毛も!!

嫌な予感がしてすぐに上がる

「スペクタクルズ!」

「お客様、温泉での魔術はご遠慮ください◆」

「そのくらいの酸性に負けてたら試験受からないよ。」

二回目の外の化け物コンビの言葉は無視

解析結果

酸性

いろいろほぐれるくらいの

あのまま浸かり続けてたら・・・皮膚がツルツルどころじゃなくなってたわ・・・

なんであの二人は平気なのよ!!

どうしましょう・・・ちょうどいい温泉にしないと使い続けられないじゃない

あ、そうか熱いんだから水で薄めればそれなりに溶かす力も弱くなるわよね。

近くに川が流れてるしそこから引きましょう














「っくしゅん」

試行錯誤して

なんとか温泉はまともなものになったのだけど

疲れてるのに魔術を使ったのがいけなかったみたい

「風邪かい?」

「裸で魔術連発するからだろ。」

月見酒をする男2人

アンタたちが先に教えてくれてれば裸で魔術を連発することにならなかったのよ!

と言いたいけど面倒くさい

「片づけをお願いしてもいい?」

って振り向くと

無表情なのにどこか嬉しそうな雰囲気を醸し出す暗殺者と目があった

「いいよ。10万ジェニーね。」

「ちが」

「キャンセルは5万」

「なんで・・・いや、もういいわ。お願い。」

なんで洗い物頼むだけで10万ジェニーもかかるのか、とか

キャンセル料ってなに?って聞きたかったけども

眠いのと風邪での悪寒だと思うもので

早く体を休めたかったから

そのまま部屋に引っ込んだ
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