ようさぎの恋

□#008
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今日は万事屋に久しぶりに依頼が入った。






依頼者の家に行くことになって、あたしも行きたかったんだけど・・・・
肩の傷を心配した三人に、外出を禁止された。




別にもうこんな傷、どうってことないのに。




留守番は暇すぎる。
テレビも見飽きたし、定春と遊ぶのも疲れたし。




何をしようかな、とため息をつくと、不意にチャイムが鳴った。
重い腰を上げ、玄関に向かう。





『はーい、どなたですか?』






扉を開けると、そこには見知った顔があった。




『・・・・・桂の旦那!!』



「澪耶。何故こんな所に・・・・・」





桂の旦那は、あたしが前一度地球に来たときに知り合った。
あ、回想?今からその出会いについての回想入るの?(誰と話してんですかby新八)





〜ということで回想〜





「桂ァァア!どこにいやがる!」




仕事の為、地球に来たあたし。
せっかくだし観光するかと思い歩いていると、何人かの真選組の隊士たちが走っていた。




桂って名前には聞き覚えがあった。
確か有名な攘夷志士。




少し興味をそそられて、隊士たちについていったみた。




「いたぞ!捕まえろ!!」



『!!』





指差す先には、深く笠を被った長髪の男。
あれが桂か・・・・・・




捕まえるなんて勿体ない。





あたしは隊士たちより先に走り出し、屋根に上がった。




『旦那、こっち!』




屋根の上から桂の旦那に向かって手を伸ばす。
旦那は恐る恐るその手を取り、屋根に登った。





あたしから少し距離を置いて立つ。
その目には疑いの色が込められていた。





『大丈夫だよ。あたしは旦那を捕まえたりしないから』



「じゃあ何故俺を助けたんだ・・・・?」



『あたし、旦那のこと知ってるの。旦那って強いんでしょ?捕まるなんて勿体ないなって思ったから』





旦那はフッと微笑んだ。




「面白い・・・・・名前はなんと言うんだ」



『澪耶だよ。仲良くしてね』



「あぁ」





〜回想終了〜
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