ようさぎの恋

□#009
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今、澪耶たちは神楽と新八が捕まっているであろう宇宙船の前に来ていた。
変装のため、海賊のコスプレをして。







眼帯に、黒のチューブトップに、カーキ色のショートパンツ、白のニーハイブーツ。
そしてマントの代わりに、派手に襟が立ったいかにも海賊っぽいコート。




そして澪耶は天人だとバレると厄介故、マスクもしていた。






゛春雨に入れてほしい゛と頼み、侵入するという作戦なんだが・・・・





「だから、うちはそういうのいらねぇんだって」



「つれねぇなあ。俺たちも海賊になりてぇんだよ」



『連れてってくれない?ねえ、桂の旦那』



「゛桂の旦那゛じゃない。キャプテンカツーラだ」





見張りの者をいまいち騙せない。
疑いの目でじろじろと三人を見てくる。






「とにかく帰れ。うちはそんな甘い所じゃねえんだよ」




背を向けて中に戻ろうとする見張りの者。
桂は右側から刀を、銀時は左から木刀を突きつける。





澪耶は後頭部に傘を当てた。






「面接ぐらい受けさせてくれよ〜」



「ほーら、履歴書もあるぞ」



『土日祝日も出れますよ〜?』




同時にニヤリと笑い、澪耶は思い切り後頭部をぶん殴った。
声をあげる暇もなく、倒れこむ。





『・・・・・・あれ?死んだかな。まあいっか、行こ!』



「お、おう・・・・・」



「ああ・・・・・・」




゛澪耶が春雨にいなくてよかった゛と、安堵する二人だった。





その時不意に、澪耶の視界の端に赤いものが映る。




『・・・・・?』





目を凝らしてじっと見てみる。





『!!銀ちゃん、神楽があそこに!』





春雨幹部・陀落の神楽を甲板から放り投げる。
ゆっくりと、海に向かって落ちていく神楽。





「俺は船内に爆弾を仕掛けてくる!澪耶と銀時は先に行け!」



『分かった!』



「澪耶、走るぞォオオォ!」





銀時と共に全速力で駆ける。




『銀ちゃん!これ使って!』



「おう!」




澪耶が縄を投げ、銀時はそれを左腕のフックに引っ掛ける。
そして壁を伝って走り、神楽を抱きとめた。
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