ばいおdream

□とらいあんぐる
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レオン君はあたしの憧れの人。

助けてくれたその日にその力強い腕に尊敬を抱いていた

でも彼は職場でも大人気のモテ男。
そりゃそうだ。仕事熱心で優しくてそしてこの外見……キラりと知性の光る目、サラサラの前髪、鍛えられた筋肉。

惹かれない女なんて存在しないんだろうなあ…

そう思いながらコーヒーをすするレオンSケネディ…そのひとをテーブルをはさんで向かいからぼーっと見つめる

目が合うと恥ずかしくてすぐにジュースのストローに食い付いた

刹那、

「ジェイクはなまえのことが好きなんだろうね」

ジュースを吹き出してしまった

レオン君は少し驚いたようにこちらを見た。でもすぐにクスクスと笑って話を続けた

「なまえはどうなの?」

そしてまた吹きだした


「そんな、有り得ないよ⁇」

彼はまだ続ける

「ジェイクのあの目、すごいもんな。俺が君の隣にいるだけで充血してる」

「…」

「俺は…」

「あいつね」

あたしはいつのまにかレオン君の話を遮っていた。
憧れの人、レオンという人を無視してしまっていた
この時気付いてはいないのだけれど。

「あいつ、ずっとあたしの傍にいてくれていた。人見知りするあたしにとっては無二の存在だったの」

いつのまにか、涙が溢れて、目にいっぱいたまっていた

「なまえ??」

「あいつ、あいつね」

視界がぼやける。
そこでやっと、自分が泣いていることに気がついた

数々の思い出とさっき自分に背を向けて去って行ったジェイクが交互に頭の中にリンクする



幼稚園の時泣いてたあたしにリンゴをくれたジェイク。

………去って行ったジェイク

バレンタインチョコを喜んでくれたジェイク。

………去って行ったジェイク

レオン君と言い合うジェイク。


……………去って行ったジェイク


「あたし、あたしね」


泣きじゃくるあたしにレオン君が頭を撫でようとする。


刹那,


「てめクソレオンこんちくしょー!!!なまえ泣かしてあげくに手ぇ出すんじゃねえええ!!!」



ジェイクがカフェの雰囲気をぶちこわしにきて転がり込んできた。
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