唐揚げに染まる僕と君の物語
□唐揚げと僕と君の物語
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朝10時におきて。
携帯にあった着信メールをチェックして。
目を丸くさせてびっくりしたあたしはベッドから跳ね起きていそいで準備にとりかかった。
FROM:あーば
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おはよっ☆今日オフなんだっ♪
そんでね今日12時くらいに
なまえんち行ってイイかな?
お昼ごはんたーべたいvvv
んじゃまたねっ
end
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「なんだってえええええ?!!!」
着替えたり顔を洗ったり
散らかった雑誌を片付けたり
彼の好きなから揚げを用意していたら約束の2時間後はすぐにやってきた
ピンポーン、と
インターホンが音をたてる
「なまえっ」
そうあたしのことを呼ぶ
ハスキーで元気でうるさいくらいのテンションの声の主。
ピンポンピンポンピンポーン
インターホンの音に気付いている。
ちゃんとそれに答えてマイクを通して
「今あける」って
ちゃんと伝えたのに
あたしの彼氏は・・・
―――相葉は
はやくあけてくれというかのように
そんな小学生みたいに
ずっとボタンを押し続けている
苦笑しながらエプロンをはずして階段を駆け下りた。
そんなあたしがワクワクしてるだなんて相手には悟られないようにドアの前で少し息を整える
運動不足なあたしは少し走るとすぐに息が荒れてしまうのだ
がちゃ。
「ったく。相葉っ!!!そんなにうるさくしなく『なまえ、会いたかったぁああああああああああああああああああああああああああああああああああ』てもイイ・・・でしょ?汗」
ドアを開けた瞬間
叫びながら抱きついてきた当の本人
―国民的アイドル
嵐の1メンバー:相葉雅紀。
彼はあたしの鯉人だ。
ちがう。
くそう。はずかしいな
恋人、だ。
ちらりと顔をうえにやると
相葉の顔は見えなくて、
すごく密着しているのを感じる
『なまえっ、さみしかったっ?』
「はいはい、さみしかったでーすーよっ」
『うひゃひゃなまえかわいい』
・・・こいつ。あたしの投げやりな態度に気付いてない笑
なかなかの強敵だと思う。
・・・て、敵ってなんだ笑
「はやく家、はいろーよ。
誰かに見られたら例の如くヤバいんでしょ?」
『うー。そーだけどもっとこのままでいたーい』
気付くと相葉はまだあたしを抱きしめていた。
・・・なんで忘れていたんだ!!
あたしの顔に熱があることにもやっと気がついた。
顔を見られないようにするには、この体勢が1番いいのかも・・・・し、れ、な、いけど
「---------ッツ、はやくはいるよっ!!」
『なんで怒ってるの?!』
「おこってないやい!!!」
こいつめ。
かわいいんだから。
なんで平凡なあたしと
アイドル相葉が付き合うようになったかというと
・・・それはまた今度。
相葉の口から伝えてもらおかな?
『うわっなまえせこっ!!!
恥ずかしい節ぜんぶ俺にいわせるつもりだぞっ!!!』
う、うるさいなあ・・・・汗
『うひゃひゃひゃひゃ』