はりうっどdream

□勝てる気がしない
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あああ、

この男ジョンマクレーン。

一緒にいてもまるで楽しくなんてない。

さすがはなかなか死なない男兼ねてのめちゃくちゃなアンラッキーマン。


出かければ車は凹む。


あーあー。よくやるなあ。


…別に、デートなんかじゃないんだけれども?



「なんだあのくっそやろ。次見たら地獄に突き落としてやる」

「ジョン、そんな口のききかたしないでよ。うちら何歳離れてると思って?」

「うっせ。歳の差が関係するのは結婚するときだけだ」

はあ、と息をはいて溜息をつく。ミラー越しに目がチラリとあうけれど、鼻をフンとならしてソッポ向いてやった

「おいおい。頼むぜなまえ。このマンネリ化した休日の窮地を救ってくれよ」

「あんたがギャグで言えばいいんじゃない?」

早口でそう答えてやれば運転しながらこのハゲオヤジはブツブツとなにかボヤいていた

聞こえてるけど聞こえないふりをしないと、イライラが止まらなくなりそうだ。


でも、結婚しないつもりなのか…そう思うとなんだか寂しくなったのは当然の事実だった。

実際、祖父と孫くらいの年齢差という壁があった

別恋人とかいう改まった関係でもなく。


はあ。ムカつく。


そうだね、誰かが言ってた


《人をこんなにイラつかせることができるのはあの人くらいよ》
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