はりうっどdream

□勝てる気がしない
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「去年のXmasは普通だった?」

「いや、クリスマスツリーはおがめなかった」


なんでこんなこと聞いたのか。
なにを言おうとしたのか。

またイラついて、少し嫌味になるかなどと考えて

顔の代わりにツルッツルの頭を熱っぽく見つめてやった。


視線に気付いたのか、ジョンがこちらをチラリと見た



「髪の毛でもはえてたか?」

「そんなことがあったらアイスクリームおごるよ」

「この真冬に?」

ジョンが鼻で笑うと、ムカつく。

ああ、ほんとうにムカつく。


なのにあたしはこいつに普通のXmasを送ってほしいと思ってる。

馬鹿みたいだし

意味わかんないし

無理な話だし。



だいたい、ジョンと居ると命がいくつあっても足りない。


運も尽きる。はあ。

「なまえは俺といるとき溜息が多くなる」

「…は?」

「ふん。老けるぞ」

「うそだあ」

「ふん。ずっと見てるからな。」

「………ストーカー。」

「なんとでも言え、若いの。」


すぐに頭から目をそらしたけれど顔あつい。いきなりそんなこと言うなし。びっくりしたし。


「心臓に悪い」

「それが俺のXmasさ」


そうか。

こんなときめきが、


Xmasか。
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