ばいおdream
□とらいあんぐる
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いい天気の昼下がりのこと。
「おい英雄さんよ」
「…なんだ」
「その手。いいかげん離せよ」
ジェイクが鋭い目でレオン君を睨む。
「そういうお前もな」
溜息をつきながらそういうレオン君はやっぱり色っぽい。
あたしは、そんなレオン君とジェイクに片腕づつ掴まれて固まっていた。
こんなシュチュエーション、誰もが夢見たこと。
でもあたしには固まることしか脳になかったようだ
レオン君は、少し前にチンピラに絡まれていたあたしを助けてくれた人だ。…警察という仕事のせいなのかもしれないのだが。
それから少し仲良くなって今に至る
ジェイクとは小学校来の幼馴染だ。人見知りするあたしとずっと一緒にいてくれた。喧嘩ばっかりだけど。
それから長い年月を経て今に至る。
なにやら言い争いしているがこの体勢はかなり恥ずかしいので知らないふりをすることにした
それをいいことに
「俺はこいつの幼馴染だぞ!!!」
「ふざけるな。なまえは俺に借りがある」
「はあああ?!職権乱用だ!!!」
「なにが悪いんだ」
聞いてみれば…がきの争い!!!
しかも争いの元ってあたし?!
「ほらなまえかたまってるぜ」
「お前がぐらぐら揺らすからだろ」
「あ、あのねふたりとも」
やっとこさ口を開いてみた
ふたりが思い出したかのようにこちらを見下ろす。なんという身長差
「公園で言い争うの、やめよ??」
ほんと、まわりからの白い目がいたいんだから。
レオン君もジェイクも顔は文句のつけようがない。
いわゆるイケメン。
とりまきが見てたらどうするんだようっ
「それもそうだな。なまえ、この後俺と御茶でもどう?なまえの好きなケーキ、ご馳走するよ」
「ぇ、いいの??」
あたしが目を輝かせるとレオン君はうなずいた。その反動でサラサラの髪が綺麗な色の目を隠す
「…たく、食い物となるとどこへでもひょいひょいひょいひょいついていくんだな。」
ジェイクはそう言ってあたしたちに背を向けてこの場から消えてしまった
「ぁ…ジェイク…」
「いいじゃないか。行こ?」
あたしはそのままレオン君に手をひかれて歩いた
かわいらしいカフェにつく。