*novel*
□*大切な日だから*
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―大切な君へ
サクラは眠くなったのか、ソファーで横になっていた。
「サクラ姫‥こんな所で寝たら、風邪ひいてしまいますよ」
「うん‥」
眠そうな声で返事をして少しした後、規則正しい寝息が聞こえた。
「サクラ姫‥?」
小狼は名前を呼んだ後、顔を覗き込む。
「寝たのか‥」
そう言うと小狼はサクラを抱き抱え、部屋のベッドに寝かせた。
「すぅ‥すぅ‥」
眠るサクラの顔を見つめた後、起こさないように立ち上がろうとした。
-クイッ‥
「‥?」
引っ張られた方を見ると、サクラが小狼の服を握っていた。
「‥小狼‥く‥‥」
寝言で名前を呼び、幸せそうに微笑む。
そんなサクラを見た小狼は、近くにあった椅子に座る。
「今日は‥ずっと、サクラ姫の傍に居る約束でしたからね」
そう言って微笑み、ポケットの中から小さな箱を取り出し開ける。
小狼はサクラに似合うと思い、可愛らしい花の付いたブレスレットを用意していた。
「サクラ姫にプレゼントです」
そう言うと、サクラの腕にブレスレットを付けた。
「Happy Birthday‥サクラ姫‥」
お祝いの言葉を言うと、サクラの額に口付けを落とした。
大切な君へ
プレゼントを贈る‥
thanks...