*novel*

□*HAPPY×HAPPY*
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[Happy×Happy]
―7月13日


いつも通りに学校に行き
いつも通りに授業を受け
いつも通りにさくらと帰宅し

いつも通りに
何も変わらない日常を繰り返すと思っていた。



…放課後が来るまでは。



-SYAORAN's Birthday Novel-


Happy×Happy





期末テストも終わり、少し一息ついた頃、
学校も終わり、さくらと校門を出ようとした時だった。


「あの…小狼君」
「なんだ?」

「………今からどこか行かない?」




さくらからの唐突な質問に、
小狼は『なんだいきなり』という顔をしてさくらを見た。



「…やっぱりダメだよね…」


小狼の様子を見て『NO』だと思ったのか、
しょんぼりした顔でうつむく。



俺がさくらの頼みを断る訳ないのに…



小狼はふっと笑って『いいぞ』と返すと、
先程までの落ち込んだ表情は何処へいったのやら
とびきりの笑顔で小狼の手をぎゅっと握った。


そのせいで小狼の顔が真っ赤になったのは言うまでもないが。





















「で、どこ行くんだ?」

手を繋ぎながら、商店街の道を歩く。


「えっと…小狼君の行きたい所でいいよ!」




…行き先決めてるんじゃないのか?
さくらから誘ってきたから、てっきり決めてるんだと思ってたが。

「俺のことはいいから、お前の行きたい所に行けばいい」
「えっ、でも…」
「いいんだ。俺はこれといって行きたい所はないから。
さくらはどこか行きたい所があるんじゃないのか?」


そう言うと、さくらは申し訳なさそうな顔をした。

小狼はそんなさくらを見て、
「気にするな」と頭を撫でた。


そして笑顔になったさくらを見て、また歩き始めた。









「ここ、最近出来たお店なんだよ!」

行き着いた先は、看板に"Platinum"と書かれた小さな雑貨屋。
店内に入ると真新しい匂いに満ちている。



「小狼君、見て見てっ!」

おもいっきりはしゃぐさくらの姿を見て、小狼は優しく微笑む。


こんな幸せな時間がずっと続きますように、と
小狼は心から願った。
















日も暮れた頃、ようやく小狼の家に着く。

2人で夕食の用意をして、
食事をしながら他愛もない話で笑い合って


そしてソファーに座って、隣同士寄り添う。

お互いに幸せを感じながら







「ほえ!」
「ど、どうした?」
「えっと…ちょっと待っててね!」


さくらは急に何かを思い出したように立ち上がり、鞄をあさる。

そして何かを取り出して、そのモノを隠しながら小狼の許へ歩み寄る。




「お誕生日おめでとう、小狼君」

差し出されたモノは、綺麗にラッピングしてある、先程買ったと思われる箱
箱を開けてみると、中にはクロスのネックレス。
裏には"S to S - 07.13"の文字。



「似合うといいんだけど…」

少し照れ気味に笑うさくら。
そんなさくらがとても愛しくて、愛しくて


抱きしめて軽く唇に触れて

耳元で『ありがとう』って囁いて、2人、ソファーに沈んだ。










いつも以上に愛して
いつも以上にお互いを感じあって
いつも以上にさくらを強く求める。





「…っあ、しゃぉ…」
「さくら…」


隣にさくらが居ることが俺の幸せ。

さくらの隣にいて
さくらを抱きしめるのは

これから先もずっと俺だけだ。


「さくら」
「…っ」

「大好きだ」



小狼の胸で十字架が光った。






Fin.
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