□雨の素敵なところ
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雨でぼやけた窓の外の世界を見た。赤、青、黄色。黒、白、緑。色とりどりの傘がくるくる踊る。よく雨の日が憂鬱だ、と人は言うけれど。正直、たくさんの色と、それらと雨が織り成す音楽祭は、私にとって楽しいもので。少し楽しい気分になれた。

「ねぇ、神田?」
「なんだ」
「神田は雨、嫌い?」
「そんなの気にしたこともねぇよ」
「ふ-ん」

会話はそこで終了。ひどくつまらない。神田の髪の毛を引っ張って3つの束に分けて、編み始めた。おい、と声がかかったけれど、無視した。(あ、舌打ちした。)三編みができた頃、おまえはどうなんだよ、と神田は言った。

「私?好きだよ」
「そうかよ」
「うん。」

出来た、と三編みを神田の肩越しに垂らせば、解くぞ、と呆気なくいつものさらさらな髪に戻った。(癖がついてパーマみたいな神田も見たかったけど、きっと似合わないわ、あ、想像で笑いそう。)

「雨の何がいいんだよ」
「ん-?楽しいじゃない」
「何が」
「色の溢れた街も、神田が隣にいることも。」

そう、確かに溢れた色も素敵だけれど、やっぱり、隣に神田がいることが素敵なのよ。


【雨の素敵なところ】

(雨の日だって任務はあるだろうが)
(そうだった!)
(まあ、わからねぇこともないな)
(神田も楽しいんだ?)
(馬鹿か)




短いけれどフリリク神田です。
ん-、微妙な気も。
まあ、貰ってやって下さい^^



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