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□have a good cold*
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「…ぅゔ……あたま…いてぇ…」
「大丈夫か?めずらしいな、グレイが熱出すなんて。」
(1週間ぶりにグレイがクエストから帰ってきたから今日は久しぶりにシタかったけど、この調子じゃむりかぁ)
「ごめんな、ナツ。クエスト帰ってきたら、すぐにいっぱい可愛がってヤる予定だったのによぉ」
「なっ……は、はずかしいヤツ//」
ナツは照れ隠しのように、グレイの額から濡れタオルをかっさらい、新しいものに取り替えに行く。
あ、そうだ。
グレイにお粥でも作ってやろうかな。
そう思い、そのままキッチンへ直行。
ナツの乱雑な家とは違い、調理器具や冷蔵庫の中も几帳面に整理されており、ナツは意気込んでお粥作りを始めた。
「グレイ〜お粥作ったけど、食べるか?」
「ナツが……作ってくれたのか?」
「おぅ!お、俺だって(ハッピーもいるけど)いちよう一人暮らしだから、料理とかできるしぃ!」
「なにもからかって言ったんじゃねーよ。ありがとな」
ナツがお粥の乗ったお盆をベッドのサイドテーブルに置いて、食べろよと言うと、グレイはきょとんとした表情で見つめてくる。
「……どうした?グレイ」
「いや、ナツが食べさせてくれないのかなぁーって思って」
「なっ//粥くらい自分で食べれるだろ!」
「…ぅ゙…頭痛が………ゲホッ…ゴホッ…咳まで出てきた……」
「だ、大丈夫かグレイ!?」
「あ、あぁ…でもなんか身体がダルいから、ナツが食べさせて」
「わ、分かったよ//」
(ふっ…こんな演技にダマされるなんて可愛いナツ)
薄くほくそ笑んだグレイに気づかず、ナツはスプーンで一口分すくうと、それをグレイの口元へと運ぶ。
「あ、ちょっと待て。オレ猫舌だから、ふうふうして冷ましてくれねぇと食べれねぇわ」
「はぁ!?ったく、注文多いヤツだなぁ」
そんなことを言いながらも、ちゃんとお粥をふうふうして冷ますナツに、グレイの顔は綻んだ。
「ほら、あーーん…」
(上目遣いであーーんって//やべぇ……粥なんかよりナツ食べてぇ。すっげぇ股間にくる。襲いてぇ…)
グレイが内心でこんなはしたないことを思っているとも露知らず、ナツはグレイに一口目を食べさせると、すぐに二口目の用意をする。
「ふぅー…ふぅー…ほら、あーーん………って、どうした?」
「ぃや、なんでもねぇ」
「も、もしかして、あんまり美味しくねぇのか…」
「ちげぇよ!最高にうまいぜ、このたまご粥。(ナツの吐息がかかって、上目遣いで食べさせてもらって、うまくないワケがねぇだろ)」
「そ、そうか、よかった!!ほら、口開けろよ、あーーん」
「……ん、うめぇ」
あっという間に茶碗は空になり…
「ん…うまかった。さんきゅーな、ナツ」
褒められて照れるナツ。