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□have a good cold*
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「なんか、喉かわいた。水、あるか?」
「あ、うん。持ってくる。」
(今日はやけにオレに尽くしてくれるなぁ。やっぱ風邪ひいてるからか……じゃあ裏を返せば、いつもは拒否されるであろうことも、今ならシテくれるんだよな)
グレイの口角が、妖しげに持ち上がる。
「水もってきたぞ〜」
「ん、さんきゅー。」
はいっと水の入ったコップをナツはつき出すがグレイは受け取ろうとしない。
「……?どうした?」
「水、口移しで飲ませて」
「…はッ//……そ、そんなのムリにきまってんだろ!!水くらい自分で飲めよ!」
「…ゲホッ、ゴホッ………ナツ、頼む……ナツに口移ししてもらえれば、風邪も治る気がするんだ」
「…………ぅぅぅ〜……………
分かったよ!!!………や、やれば、いんだろッ//」
グレイの我が儘な要求にもナツは頑張って答えようと、健気に水を一口含む。
そしてしゃがみこむと、グレイの頭に手を添えて、次に唇を重ねる。
「はぁ……ん……」
「んっ………ゴクリ」
グレイが水を飲み込んだのを確認すると、すぐに唇を離すナツ。
「ナツの味がする。」
「ばっ//んなわけねぇだろ!」
「あと3口ちょうだい」
「うぅ…しかたねぇなぁ。特別だぞっ!」
(おぉ!!なんだかんだ言って、本当に言うこと聞いてくれたじゃねーか!「特別だぞっ」てやば……可愛すぎるだろぉ//鼻血…でそう………)
相変わらずグレイは変態な妄想を頭の中で繰り広げていたが、そんなことな知るよしもなく、ナツはグレイに口移しを続けた。
グレイが指定した回数の最後、遂に押さえきれなくなったグレイは、離れてゆこうとするナツの後頭部を逃がさないとばかりに掴んで、そのまま舌を絡める。
「ぁ……んン……は………ぐ、…れぃぃ…」
久しぶりのキスに、身体の奥が疼く。
やがてナツも自分から舌を絡めだして、床に膝をつき、グレイに覆いかぶさるようになり、よりキスをしやすい姿勢に変わる。
「はぁん………ぁ…ん……ン……も………はな……せぇ……がまん……できなく…なっちゃ…ぅぅ」
「がまんしなくたっていいんだぜ、ナツ。1週間オレとシテなくて、溜まってるだろ?」
「…ぅ…べ、べつに……そんな、こと………」
「オレは溜まってるぜ。ほんとうなら、今すぐにでも押し倒して、繋がりたい………なァ、ナツ。今日は、ナツがシテ?」
「……ッ//…」
耳元でそう囁かれ顔を真っ赤にしたナツは、涙目でゆっくりと頷いた。