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□花びらの舞散るもとに
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「きれいだなぁ、夜桜」

「あぁ。ほんとうに……」






フェアリーテイル一同のお花見大会は夕方でお開き。
みな朝から騒ぎ立てたせいか、疲れきった様子で帰路につく。


「さぁて、オレらも帰るとすっかぁ!行くぞハッピー。」

「あいさ!」


「あ、待てナツ!
……ボソッ…今夜9時にここで待ってる。今度は2人きりで、な?」

「…ッ//………わ、わあったよ。くりゃいんだろ!い、行くぞ、ハッピー」



………
というなりゆきで、いまグレイとナツは2人きりで夜桜見物の真っ最中。


互いに肩を寄せあい、七色に輝く桜の木を眺める。

その光は、複雑に交錯し、混ざり合い、幻想的な空間を作り出す。



「……ん?どうしたナツ。俺の顔になんかついてるか?」


「…いや…なんかグレイが……か、かっこいいなぁって思って……」

「フッ…珍しいな。ナツからそんなこと言うなんて。」

「だ、だって…なんか……桜の光でいつもより違く見えて……」


「あぁ、綺麗だもんな、桜。
けどそれ以上に、ナツはキレイだ。」


「なっ//ななななに言ってんだよ。そんなこと……平気で言ってんじゃねぇよ、バカ……うぅ」

「……ナツ。顔上げて……赤くなっちゃってほんと可愛い」

「…ん…バカ……」

昼間の喧騒 とは打ってかわって、恋人の甘いムードに包まれる。


「グレイ……ふッ…ん…ハ……クチュ…ぁ…ちょ、ま……ハァン」

「誘ってきたのはナツの方だろ、んな恥ずかしがんなって」


「誘ってな…か……んッふ……それに…ここ…ハァ…そとぉ……」

「ん…大丈夫。誰も見てねぇ……それに外の方が興奮しねぇ?」


グレイはナツの後頭部を掴んで、ナツの口腔を味わうように堪能する。


「…クチュ…んハァ…へん、たい……ぁ…ジュル…んン…」


「誉め言葉だ…ん、ナツ……もう固くなってき…」



「ルーちゃーん、はやくはやく!!」
「レビィちゃん待って〜」
「夜も女だけで飲んで飲んで飲みまくるよぉ!!」
「カナさんまだ飲むんですか」
「ふむ。やはりいま流行りの女子会とやらは、煩い男どもがおらんから楽しそうだな。」
「そうね。オスネコも居ないことだし。」


丘を上る数人の草を踏みしめる音と、聞き覚えのある声がだんだんと近づいてくる。



「………な、なぁ…グレイ………」

「……あぁ、ナツ………」




「「逃げるぞ!!エルザに見つかったらただじゃすまねぇ!」」



折角のムードは跡形もなく消え去って、その場を立ち去ったグレイとナツ。

けれど高まった熱は放出すべく、結局はいつもと同じ場所、グレイのおうちで肌を重ねた2人なのでした。





【END】
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