君恋

□君
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「姫、今夜の献立は如何なさいましょうか?」

これがわたしが大ッ嫌いだ。
というか姫と呼ばれるのも不愉快極まりない。とても仲のいい女官でさえ、姫様呼ばわりわ止めてはくださらない。げ、解せぬ。
私が良いと言っているのに姫姫いうのだ。
別に私は凄いことをしていない。
兄がかってに王様になっただけでオヒメサマだなんて喜べるわけないじゃない。
それは私の思い人にも該当する。


「ジャーファル!」

「ああ、姫。いかがなさいましたか」

「姫はやめてといいましたのに・・・」

「そういうわけにはなりません」

「っ、じゃあ姫の権限を使って、今現時刻をもって、姫というのを禁じます!」

「・・・、私は一応シンの前だけでしか貴女の名前を呼ぶことはできないんですがね」




姫と臣下の距離が縮まった時間


















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