長編進撃

□第2話
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「それで、何?」

「ああ、お前…その…」

「ん?」

「ミカサと仲いいよな?」

「ああ、うん」



なるほど、ミカサのことか。


ジャンはミカサの前では挙動不審になるからきっとミカサのことが好きなんだろうな。

髪の毛も綺麗で、顔立ちも整っていて成績も良いし。

私もミカサは友達としても大切だし、兵士として尊敬している。

あこがれの存在だ。



「ジャンは、ミカサが好きなんだよね?」

「ああ…まぁな。そう見えるか?」

「うん、ミカサが気がつかないのが不思議だよね」

「俺もそれが悲しい」


なるほどね。

つまり私に課せられる任務があるとすれば一つだ。



「じゃあ…協力?」

「ああ。協力してもらえないかと思って。
どんな協力かっていわれると、なんて言えばいいのか俺も良くわからねぇんだけどよ…」

「大丈夫!ミカサもエレンにくっついてばかりじゃ命がいくつあっても足りないだろうし。
いっそジャンとくっついた方が安全だと思うからミカサのためにも応援するね!」

「おお、サンキューなレティ!」


 ジャンの笑顔がに心臓がうるさくなった。



あれ、おかしいな。



なのにそれとは裏腹になんで私…今こんなに切ない気分なのかな?



「ところで私も相談していい?」

「おう、なんでも言えよ!立体機動のことか?」

「それもそうなんだけど…最近心臓がばくばくしたり締め付けられたりするの。」

「おまっ…それ病気じゃねぇか!?」

「え"、マジ!?」


訓練の真っ盛りの時期に病気ですか!?


「は、早く医者に診てもらうぞ!」


ジャンが私の肩を押して救護室に向かおうとする。

持たれた肩があつい。


大変だ。


本格的に風邪かも知れない。




   荒ぶる私の鼓動
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