長編進撃
□第２話
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№２ 荒ぶる心
私は最近気になる彼（別に恋愛対象だとかではなくただ同期としてだ）すなわちジャンの観察をしている。
いや、観察をしているってわけではないけれどついつい目でおっちゃうんだよね。
変な私。
ジャンはやたらエレンと仲が悪い。
私も最初はエレンのことをヤな奴かもって思っていたけれど、ちょっとばかりあついだけで素はいい人だった。
まぁ、たしかにジャンと仲良くはなれそうにないけれど。
そういえばジャンはこの前ミカサの前でもじもじしていたなぁ。
ジャンのそんな姿は貴重だから笑っちゃいそうになったけれど、なんだか胸がちくっと針で刺されたみたいな気持ちになった。
それとジャンは立体機動も上手だ。
私はなかなかうまくいかなくて苦戦しているけれどジャンのはまるで空を飛ぶようにやってのける。
最近はジャンとマルコを交えて食事をしたりすることが良くあるけれど、二人の立体機動の話には正直ついて行けない。
ついて行けなくてふてくされているとそれに気がついたマルコがなんとかわかりやすく説明しようとしてくれる。
それにジャンがまた説明を加えるけれど、彼の説明は私には高度すぎてよく分からなかった。
そして今日は、マルコが一緒じゃないときに話しかけられた。
二人で話すのは初めてあったとき以来だなぁ。
相談があるんだと真面目な顔で話しかけてきた。
まだ同じテーブルに座って食事するだけでそんなに仲がよいとは言えない私に、真面目な相談を持ちかけてきてくれることは同期の仲間として素直に嬉しかった。