長編進撃

□第4話
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bS 赤



赤。


リンゴの赤。
風邪を引いたマルコ。
アッカーマン。
照れたジャンのほっぺ。

そして、今日の私のラッキーカラー。




街から帰ってきた私とジャンは、まず看護室で隔離中のマルコの元へ向かった。

マルコはだいぶ具合も良くなったみたいで、起きあがって本を読んでいた。



「マルコ元気かー?」

「ただいまマルコー」

「レティ、ジャンおかえり。満喫した?」

「うん!マルコにお土産だよ」



ポケットを探って真っ赤なリンゴを見せると、マルコはジャンが言ったように喜んでくれた。

だけどすぐに表情を曇らせた。



「でも…たかかったでしょ?」

「大丈夫だよ!それにおばさんがおまけしてくれたから私とジャンも食べたんだよ!」

「そうだそうだ、せっかくレティが買ってきてやったんだからアホ面すんなよな」


二人でそういったら、マルコはもう一度笑った。


「ありがとう二人とも。大事に食べるよ」

「今すぐ食べてサシャが来るきっと来る」

「わ、わかったよ」



さっきサシャにみんなには内緒だよって渡したから大丈夫だとは思うけれど…あの喜び方はおぞましかった。

心臓を捧げますと言われたけど遠慮しておいた。



 私たちはサシャを警戒しつつ出かけたときのことをマルコに話して、今度は3人でいこうと約束をした。

そして入浴時間が迫ってきたので看護室を後にすることにした。



「じゃ、マルコお大事に」

「じゃあなマルコ」

「うん、二人ともありがとう。また明日」
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