短編進撃andキルラキル
□人間らしく
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その後、私たち104期生は集められて、並んだ。
こうしてみてみると二年前と比べて少なくなってしまった。
脱落したり、諦めたり、死んだり。
でもさらにその中で生き残った私たちのうち、調査兵団に入るのは何人いるだろうか。
団長が巨人のことに関して話をした。
最初は甘いことを言って勧誘しているのかと思って、団長が憎く見えた。
けど違った。
彼はその後に現状をきちんと伝えてくれた。そして調査兵団に入団を希望する者だけ残るように言った。
――瞬間、みんなが振り返って、歩き出した。
何人もの同期生の肩がぶつかっていく。
つま先が彼らと同じ方を向きそうだ。
嫌だ。
もう、マルコやみんなを失った悲しみなんて。
自分が殺されそうになる恐怖なんて。
次は誰だ。
一度その口の中に入れば自分の命までかけて引き出してくれる者は居ない。
戦場では一人、そう…ひとりだ。