短編進撃andキルラキル
□ガンバレ受験生シリーズ*猿投山編
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「これからがんばりたいあなたへ」
「猿投山君は、大学どうするの」
別に、何気なく聞いただけだ。
好きな人の進路を聞くのって別に変な事じゃないと思う。
あいにく私と彼は恋人同士でもなんでもないけれど。
「俺は剣道で推薦きまる予定」
「えー、チートだよそりゃあ」
まぁ、この人多分極制服なくたってそのへんの人より剣道上手いと思うけどさ。
ちぇっ。
猿投山君勉強出来なさそうだから、同じ大学ねらえるかもって期待したのに。
どこなんだろう。
私が聞く前に、その大学のパンフレットが机の上に放り出された。
ここ、私の学力では辛いのですけど。
「…入った後が大変そうだね」
「犬牟田さんにもいわれたわそれ…」
「あんたの脳みそこんにゃくだもんね」
「こんにゃく馬鹿にすんなよ」
あ、そうだ今日のおやつにこんにゃく持ってきたんだよ、なんて猿投山君はのんきにタッパーに入ったこんにゃくを取り出す。
「放課後なんだから生徒会部屋にいかなくちゃなんじゃないの」
「いーっていーって。
ほら、特別にお前にもわけてやるよ」
なにそのドヤ顔。
「あ、うま。」
「だろ?」
もぐもぐ。
二人きりの教室で、色気もなくこんにゃくを食って。
幸せだなぁ。
大学に行ってもこうして二人でこんにゃく食べていられたらいいのに。
ああ、でも格好良い猿投山君にはすぐに彼女が出来るに違いない。
「なぁ」
「うん?」
「お前勉強がんばれよ」
「はぁ?」
「俺、お前が同じ大学来てくれると…なんつぅかスゲー嬉しいんだけど」
予想外の言葉に、「じゃ、じゃああんたも大学入ったとき困らないように私の勉強に付き合うべきだね」なんてかわいく無いことを言ってしまった。
でも、そうね。
なんかすんごいやる気でてきたわ。