短編レジェンズ&FS

□心が暖かい日
1ページ/1ページ


※ジブリネタ入ってます




「うはぁすごい!高いよグリードー!」

「あ?これくらいは普通だろ。それよりおりるんじゃねぇぞ」

「大丈夫!うーたんが下で受け止めてくれるよ」

「あいつが死んじまうだろうが。
だいたい何で俺なんだよ。ほかにもいっぱい居るだろ」

「んにゃ、シロンしかいないよ」

「ガリオンは?」

「普通に頼んで乗せてくれると思う?」

「……」

「それにやっぱり乗せてもらうならドラゴンが良いよ!
シロンはシュウがいないと出てこれないし」

「あ?どこいったんだよ」

「綺麗なお姉さんおいかけていっちゃった」

私は今、グリードーの背中に乗せてもらってお空を飛んでおります!

高いところは少し寒いからグリードーの背中はあったかくて気持ちが良いです。

グリードーもできるだけゆっくり飛んでくれるから私の力だけでつかまってられるし、これはなかなか無い経験だよね!

「お前、ジェットコースターはダメなくせにな。よく平気でいられるな」

「高いところは大丈夫。落ちる感覚が嫌なだけで」

「急降下するか」

「ちょ、まってよいじわる!」

「冗談だから毛をつかむのは止めろ」

えへへ〜、なんだかんだ言って上に上がるときもすごく気に掛けてくれたグリードーは、やっぱり優しいなぁ。

私は慎重に手を伸ばしながらグリードーの背中から首に移った。
そして角をつかんで身を乗り出した。

「重い。首が疲れる」

「ねぇ、これなんか千と千尋のなんりゃららーにそっくりじゃない?」

「日本の映画か」

「そうそれ!千尋が川に落ちたときに助けてくれるやつ」

「あー、なるほどな。けどカヤ」

「んー?」


「俺なら、落ちる前に首根っこつかんでやるけどな」


「へ?」

「だって落ちるの嫌いなんだろ?だったらさ
せるわけにはいかねぇな」

「……!!」
 


  
――その日はなんだか、心まで温かかった――







後書き
グリードーの角ってハクのと同じ形ですよね、というはなしでした^^

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ